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©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会

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障害者だって恋したいー映画『パーフェクト・レボリューション』ー

これは誰にでもありえる運命の出会いだ。
今日から公開『パーフェクト・レボリューション』

あらすじ

脳性麻痺の障害で手足が不自由なクマ(リリー・フランキー)は
障害者への誤解を解くべく自身の性欲への思いや体験を語った本の出版イベントで
積極的に質問してきたミツ(清野菜名)に
「好きになった。」と言い寄られる。
ファンになったという意味ではじめは捉えたクマだったが
ミツは本気で、クマが行く場所に出没しては付き合ってほしいと迫る。
障害があるからと恋愛を避けていたクマも
次第にミツのことが好きになって行き二人は関係を結ぶ。
風俗嬢だというミツも実は人格障害を抱えていた。
「こんな私たちが幸せになったらすごいことだと思わない?」
不可能を可能にしようと誓った二人だったがヘルパーの恵理(小池栄子)や
クマの親戚たちとの対話の中でミツの精神が不安定になっていく。

 

©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会

©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会

 

恋愛に臆病になっているすべての人たちへ贈る映画

今の世の中、色々な障害で恋愛ができなくなっている人が多い。
身体的な障害、精神的な障害、経済的な障害。
理由は様々だが、それを理由に自分の前に
恋愛に対する壁を作っている人もいる。
クマの前に現れたミツは障害があることのどこが悪いのかと
クマの壁を壊していく。

 

障害者だって人間だから

原案はリリー・フランキーの10年来の友人で、脳性麻痺の障害を持つ熊篠慶彦。
障害者の性との向き合い方を語り、障害者への正しい認識を持ってほしいと
訴えている彼の恋愛体験をベースに
恋愛を描きながら障害者の日常が見える作品が誕生した。
リリー・フランキーはどんな役でも関わりたいと出演を希望し、
友人のモデルであるクマを演じ、手の動きまで細かく表現した。
監督は松本准平。松本監督が熊篠氏に出会ってから5年が経っている。
ドキュメンタリーではなくポップな恋愛映画にしたことで
観客層が増えるに違いない作品だ。
そこには障害を間違って重く捉えすぎる人たちへの
メッセージがあるようにも感じる。

健常者である監督が熊篠氏と接して脚本を書いたことで
障害者に対する健常者の偏見がしっかりと描かれた。
道を歩くように颯爽と車椅子で道を進むクマを
まじまじと見つめるサラリーマン、レストランで障害者を連れてくるなと叫ぶ健常者、
一方的にかわいそうと寄付をしようとする女性。

それを描いた上で障害者が抱く健常者への思いも
クマを通して訴えられている。
障害者だって人間だから同じ立場で接してほしいのだ。

リリー・フランキー×清野菜名の新鮮で強力なタッグ

自分なりの存在意義を持っているクマと
自分の存在意義を見失いそうになると極端な行動に出てしまうミツ。

この作品には今までの映画で見たことのないリリー・フランキーがいる。
怪しくもないし、狂ってもいない。
性欲はあるがどこか達観した部分もある大人の男がそこにいる。
そこに痛いくらいにまっすぐにクマのことを思う清野菜名演じるミツがいる。

『凶悪』『SCOOP!』などでの狂気な役から、『そして父になる』の父親まで
様々な役を演じ分けるリリー・フランキーと
『TOKYO TRIBE』のヒロインとして脚光を浴び、
今年は複数のCMやドラマ『やすらぎの郷』に出演、
10月から始まる昼の連続ドラマ『トットちゃん』の主演に抜擢された
ブレイク必至22歳の演技派・清野菜名の組み合わせがなんとも新鮮だ。

この2人の前では障害も年の差も関係ない。
素敵な恋愛を2人ががっちりタッグを組んで描いていく。
作品のビジュアルにも使われているブルーとピンクは
クマのイメージカラー・ブルーとミツのイメージカラー・ピンクだ。
この2色の組み合わせがとてもポップで作品を軽やかに映しだす。
障害を軽やかに描きたいという監督の思いが見事に表現されている。

 

©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会

©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会

バリアフリー上映も

障害者をテーマにしていることもあり、
視覚障害者用にUDキャストによる音声ガイドが付属されている。
(UDキャストとはスマートフォンやタブレットなどの携帯端末とイヤホンを使って
音声ガイド付きで鑑賞できるシステム)
また聴覚障害者用の字幕つき上映を行う映画館もあるので
劇場の上映スケジュールを確認してほしい。

 

壁を壊して完璧な革命を起こそう。
一人では出来なかったことが二人でなら出来る。
二人だから出来る新たな壁もぶち壊す。
誰かのために生きることで
湧き出る行動力は自分がまだ知らない新たな力かもしれない。

 

映画『パーフェクト・レボリューション』(http://perfect-revolution.jp/)は
本日より9月29日(金)よりTOHOシネマズ新宿他で公開。
東海地区ではミッドランドスクエアシネマ、TOHOシネマズ名古屋ベイシティ、
ユナイテッド・シネマ豊橋18、ユナイテッド・シネマ稲沢、
ミッドランドスクエアシネマ名古屋空港、TOHOシネマズモレラ岐阜で
9月29日より公開。
トヨタグランドでは10月28日より公開。

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