映画『きみの声をとどけたい』名古屋舞台挨拶レポート
言葉にはタマシイが宿っている。それはコトダマと言われている。
願っていることを言葉に出すことで思いは叶う。
逆に悪いことばかり口にしていると自分に返ってきてしまう。
小さい頃に祖母にそう教えられたなぎさはコトダマを今も信じている。
“声”の力を信じた高校生たちのひと夏の物語。
コトダマが見える高校生のなぎさは
カエルに導かれるように入った今は営業していない喫茶店の一角で
ラジオの機材を見つけてDJの真似事をしてしまう。
ほんの遊び心だったが、偶然にもなぎさの“声”は放送されていた。
実はそこはかつて朱音が営んでいたミニFM局だったのだ。
なぎさの声を聞いた朱音の娘・紫音は、なぎさの行動を迷惑だと抗議するが
事故に遭ってから眠ったままの朱音に今こそ“声”を届けるべきだと
なぎさに説得され、なぎさの友人たちと本格的に放送を始めることになる。
『時をかける少女』『ちはやふる』などを制作するマッドハウスが
新たにオリジナルの劇場用アニメを制作した。
8月25日公開の『きみの声をとどけたい』。
湘南がモデルの日ノ坂町で暮らす高校生のひと夏の物語だ。
街の風景はリアルで江ノ島や湘南を訪れたことがある人は
どこがモデルになっているかすぐわかるだろう。
言葉の大切さ、声に出さなければ伝わらない思い。
7人の女性たちを中心に表現される。
この作品の主要人物を演じたのは
ファミリー劇場が主催した『キミコエ・オーディション』で選ばれた新人の声優達だ。
17歳から21歳までのフレッシュな人材がこの作品に力を与えている。
“NOW ON AIR”というユニット名で歌手デビューも果たした。
フレッシュな新人の声優の周りには三森すずこ、梶裕貴、
鈴木達央、野沢雅子と強力なベテラン声優が集い、がっちりと支える。
8月8日先行試写会がTOHOシネマズ 名古屋ベイシティで開かれた。
上映後にはNOW ON AIR(片平美那、田中有紀、岩淵桃音、飯野美紗子、
神戸光歩、鈴木陽斗実)が登壇。この舞台挨拶をレポートする。

映画の上映を終えて
飯野美紗子さん(浜須賀夕役)
暖かい微笑みで私たちを見守ってくださる方がいらっしゃいます。
今日はご家族で見に来てくださった方が多いようですが
まさにそういう大切な方と一緒に観ていただきたい映画ですので
皆様の心に残れば嬉しく思います。
鈴木陽斗実さん(琵琶小路乙葉役)
初めての名古屋でこんなにたくさんの方に観ていただいて
暖かい拍手もいただけて本当に嬉しいです。
青春のキラキラが詰まった作品なので
爽やかさの余韻をずっと味わっていただけたらと思います。
はじめて完成した映画を見たときの感想は
田中有紀さん(龍ノ口かえで役)
私たちのデビュー作品を初めて試写で観せていただいた時は、
どのような気持ち、どんな視点で観ればいいのかわからなくて戸惑いましたが、
音や色がついた作品に感動しました。
内容を全部知っているのに作品の中に入り込んで感動してしまい
最後のシーンではぼろぼろ泣いてしまいました。

一番印象に残ったシーンとおすすめのシーンは?
片平美那さん(行合なぎさ役)
カエルさんとお話をするところです。
あのカエルさんとの出会いから物語が展開して行きます。
そして注目してほしいのはなぎさちゃんが泣くシーンです。
いろいろな泣き方をしていますので
それぞれの心情を感じていただけたらと思います。
田中有紀さん(龍ノ口かえで役)
かえでがはじめて夕に自分の思いを伝えるところです。
かえではかえでなりの葛藤夕へのライバル心など
そのシーンに伝えたいことが詰まっていますので是非何回も観ていただきたいです。
神戸光歩さん(中原あやめ役)
おすすめは私が演じたあやめちゃんの登場シーンです。
あやめちゃんはコミカルな雰囲気もあって、
眼鏡をあげるときや指をさしたしぐさなどに効果音を入れていただいています。
効果音と言えば、実際江ノ電で録った音を日ノ電として使っていたり
なぎさちゃんがつく鐘の音もモデルになったお寺の音を使っています。
2回目にご覧になるときはぜひその辺りも注目していただきたいです。
岩淵桃音さん(土橋雫役)
なぎさやかえでに夢を打ち明けるシーンが印象的です。
そのシーンでは雫の中の強さ、芯の太い女の子というところが
しっかりと見える場面で、私も雫ってかっこいいなって尊敬しましたし、
こんな女性になりたいなと思いました。
鈴木陽斗実さん(琵琶小路乙葉役)
エンドロールで気がついた方もいらっしゃるかもしれませんが
実は演奏協力をさせていただきました。
なぎさちゃんの声について話しながら演奏してるシーンは
実際に私が作曲しピアノで演奏しています。
飯野美紗子さん(浜須賀夕役)
夕は他の6人と行動するシーンが少ないんですが
一人で退部届のことを考えてグッとなる顔だとか
セリフはないけれどちらっちらっと夕が出てくるシーンの表情に
これから何が起こるんじゃないかという物語の変わり目がちりばめられていますので
そこを観ていただきたいと思います。
物語のクライマックスで歌われる
挿入歌『Wishes Come True』も生で特別に披露してくれた。

左から田中有紀さん、神戸光歩さん、片平美那さん、岩淵桃音さん、鈴木陽斗実さん、飯野美紗子さん
最後にみなさんへ
片平美那さん(行合なぎさ役)
はじめての名古屋でこうやってたくさんの方に観ていただけて嬉しいです。
公開されてからも足を運んでいただけたらいいなと思います。
これからもよろしくお願いします。
神戸光歩さん(中原あやめ役)
私たちがおすすめしたポイントを思い出しながら
何度も足を運んでいただけると嬉しいですし今日この会場にいる皆さんが
名古屋支部の宣伝部長として周りの方に作品を紹介していただけることを願っています。
岩淵桃音さん(土橋雫役)
映画をご覧になった皆さんの心の中に何か残っていると嬉しいです。
今日お話しさせていただいた以外にもまだまだ見所は一杯ありますので
2度3度観てくださると嬉しいです。
『きみの声をとどけたい』
http://kimikoe.com/movie/index.html
8月25日よりTOHOシネマズ 新宿 他全国ロードショー!
中部地区ではTOHOシネマズ 名古屋ベイシティ、伏見ミリオン座、。
MOVIX三好、ユナイテッドシネマ豊橋18、ミッドランドシネマ名古屋空港、
TOHOシネマズ モレラ岐阜、JMAX THEATERとやまにて公開。
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