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涼夏のこれが今ツボ。その② さらば土曜ワイド劇場

3月をもってテレビ朝日で長年続いた『土曜ワイド劇場』が幕を閉じるという。

TBSの『月曜劇場』も気がつけば21時からではなく20時から2時間に変更になっている。
2時間ドラマを見る視聴層が高齢層になり、
高齢層が起きている時間に合わせるとこの方が都合が良さそうだ。

22時台にバラエティを放送することが出来る。

テレビ朝日ではこの2時間枠が午前に移行する。
日曜の午前での放映ということでさらに事件の描写がマイルドになるらしい。
見る年齢層が広がるということも考慮されてのことだ。
一層テレビ的規制がかかって今まで出来ていたことも
出来なくなると思うとちょっと切ない。

『土曜ワイド劇場』が終了まであとわずか。

思い出の『土曜ワイド劇場』をざっくりと語ろうと思う。
ざっくり語って読んだ皆さんに思い出してもらおうという考えだ。
初回からはさすがに見ていない。ただ子供の頃から見ていた。
子供にとっても大人の世界を勉強するにはいいドラマだった。
喜怒哀楽が2時間の中に詰まっていた。

 

土曜ワイド劇場に入るまでのルーティン

土曜日。『暴れん坊将軍』から自然な流れで見に行けたのは
『暴れん坊将軍』放映後、すぐに『今夜の土曜ワイド劇場』という紹介番組があったから。
アナウンサーが番組を紹介する2分ほどのミニ番組だった。

そして21時ちょうど。毎週変わらぬテーマソングが。
オープニング映像も何パターンかあったが
印象に残っているのは
黒い画面にカラフルな水玉が動いている。
次第にスポットライトのようになって白文字で『土曜ワイド劇場』と
タイトルが出る。
ちょっと怖そうな音楽が流れると、ああ始まると
わかったものである。

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もうひとつは金田一耕助の世界を描いたとおもわれるタイトルバック。
(『土曜ワイド劇場』で金田一が描かれているのは6作品と少ないのだが
ミステリーといえばやはり金田一か。)

動画サイトを探してみれば今でも見ることが出来るだろう。

では早速思い出の作品を語ってみよう。

京都殺人案内

『京都殺人案内』。藤田まことさん主演のシリーズ。
京都が舞台で、この作品を思い出すと名脇役・遠藤太津朗さんを連想する。

はぐれ刑事な藤田さんだと梅宮辰夫さんや島田順司さんを連想するようなものだ。
遠藤さんは大川橋蔵版『銭形平次』になければならない人だが
現代劇にも出演している。

関西のABC、松竹製作であり、今の木曜8時の事件もの連ドラへと流れが続いている。
はぐれ刑事の藤田さんが確立される前からやっていた人気シリーズ。(全32回)
藤田さんの柔らかさの中に芯がある関西弁が好きだった。

京都妖怪地図

京都とつくものといえば『京都妖怪地図』というのもある。
「嵯峨野に生きる900歳の新妻」とか 「河原町に棲む四百歳の不倫女医」
と男性の気を引きそうなタイトルでなかなか不思議な殺人事件が繰り広げられていた。
特殊メイクもなかなかのもので(今見るとそうでもないかもしれないが)
恐る恐る見ていたところもある。
推理も何も犯人は妖怪なのでトリックは関係なく
妖怪がやったこととして片付けられる。
刑事役で遠藤太津朗さんが出ており、自分の中で小さい頃『京都殺人案内』と
一緒の話だと思っていたが再放送で勘違いだったことに気がついた作品。

 

花ふぶき女スリ三姉妹

刑事のことは「茶羽織」という。それが刷り込まれたシリーズ。
今なら企画自体通らなさそうだが美人三姉妹が

父親から受け継いだスリの技術で事件を解決する。
コメディ要素も多く、三姉妹を邪魔する八名信夫さんがいいスパイス。
三姉妹は回毎に女優の入れ替えがあって初回では長女だった叶和喜子さんが
2回目から次女になったというミラクルが。

『火曜ミステリー』枠に移動になったり、キャストを変えたりして何度か続いたが
気が付いたら途絶えていたシリーズ。
思えばなぜ女性は3人組で動くのが多いのだろう?
『土曜ワイド劇場』の中でも女3人で旅して殺人事件に巻き込まれるという展開のものが何度かあった。

フジテレビの『スチュワーデス刑事』もそういえば3人組だ。

 

江戸川乱歩の美女シリーズ

天知茂さんがやはり一番渋くて素敵。
あのスーツは天地さんにしか着こなせないと思っている。
自分の記憶にあるのは北大路欣也~西郷輝彦版。
変装している服の下にどうがんばってもスーツは着れないでしょという
ツッコミも入れつつ楽しんでいたドラマ。
(その辺のツッコミは『殿様風来坊隠れ旅』の西岡徳馬の扮装に通じるところがある。)

 

三毛猫ホームズ

石立鉄男版は再放送で。
三浦洋一版もやっているが正確にはこれは『火曜ミステリー』枠。
その後陣内孝則版も製作されている。
飼い猫のホームズがヒントを与えてくれる(ように見える)。
赤川次郎と言ったら三毛猫ホームズと
いまだに思うのはこのドラマのせいかもしれない。

 

西村京太郎トラベルミステリー

時刻表を見る楽しさを教えてくれたシリーズ。
鉄分多めな人にはたまらない。
スマホで時刻表を検索できる世の中だが
時刻表を絡めたトリックは今でも時刻表を駆使しないと
解決できない気がする。
三橋達也×愛川欽也の十津川亀井コンビは鉄板。
現在は高橋英樹×高田純次。
普段の高田さんのイメージとは違う
生真面目な亀井刑事は新鮮だ。
十津川警部が三橋さんの頃は亀井刑事がメインで動く設定になっていた。
高橋さんに代わってからまた十津川警部がたくさん動いている。
配役は変わっても森本レオさんが変わらなかったことは嬉しい。
ちなみに時刻表片手が一番板についているのはこのシリーズよりも
『火曜サスペンス劇場』「検事・高林鮎子」での
橋爪功さんが一番であることは間違いない。

 

高橋英樹と船越英一郎の船長シリーズ

2時間ドラマの帝王と言われる船越英一郎は
90年代前半は常に主人公のそばにいる二番手的存在だった。
高橋英樹とのコンビはこのあたりから始まる。
(日本テレビの『江戸の用心棒』でもこの関係性)
青函トンネル開通で廃路となった青函連絡船がテーマになったこともあった。
船長って転勤が多いんだなと認識した作品。
(本当はそうじゃないが。)

 

混浴露天風呂シリーズ

22時台に女性の入浴シーンが見られるという
2時間ドラマのイメージを作ったのは間違いなくこの作品。
古谷一行×木の実ナナ×常田富士男(後半は火野正平)
刑事だけどゆるい。この辺りがよかった。
素敵な旅館と温泉に行った気になれるのもこのシリーズのよさ。
土曜ワイドといえばお色気×事件なのは昔からだったと思うが
軽快なお色気カットも増えていったのはこの作品からではないだろうか。
ちなみに木の実ナナさんのミニスカボディコンスタイルも
毎回の楽しみだった。

温泉大作戦シリーズ

温泉コンサルタントが事件に巻き込まれるシリーズ。
村田雄浩が温泉の質に詳しい。
旅館に潜入して疑惑を解決するシリーズで
『温泉若おかみシリーズ』と際どいところで話が被らない状態に作られていた。
(なんとなく登場人物を入れ替えても話は成立してしまう気がする。)

 

密会の宿シリーズ

松尾嘉代×森本レオ。
ただならぬ関係の男女がやって来る密会の宿。
その宿の女将と居候の小説家が事件を解決する。
この森本レオさんの密会の宿に合わない雰囲気が大好きで見ていた記憶あり。
90年代2時間ドラマの主役をたくさん演じていた松尾さん。
今はすっかり姿を見ないが色気のある今にはいないタイプの女優だった。
テレビ東京の『水曜ミステリー』でも製作されているが
この『土曜ワイド劇場』の映像の色が密会の宿っぽくてよかった。

 

タクシードライバーの推理日誌

元刑事のタクシードライバー夜明日出夫が
自分のタクシーに乗せたお客にかかわる事件を解決するお馴染みのシリーズ。
このシリーズはちゃんとシリーズ内で時間の経過があり
使いっぱしり的な風見しんごも巡査から警部補に出世。
文句はいうが何だかんだで夜明に丸め込まれる平田満も係長から課長になっている。

 

連ドラに昇格したドラマ

 相棒

連ドラで15シリーズ続いている相棒のスタートは『土曜ワイド劇場』だった。
日本テレビ『刑事貴族2』および『刑事貴族3』で共演していた
水谷豊と寺脇康文がタッグを組むということで
見ないわけがないじゃないか!と意気込んで見た記憶が。
見てみたら、あれ?水谷さんのイメージが全然違う。と思ったわけで。
特に初めのエピソードはまだ定まっていない右京さんを見られる貴重なものだと思う。
今では右京さんは『刑事貴族』の本城さんのイメージよりも
すっかりと水谷さんのはまり役として定着している。

 

家政婦は見た!

「おや、まあ。」「ごめんくださいまーせー!」と名台詞を生んだシリーズは
連ドラにもなっている。
金持ち一家の裏の顔を暴くのも爽快だが、何だかんだで主人公も全くおいしい思いが
出来ない辺りが人生だなと感じてしまう。
猫のはるみちゃんが癒しだった。
米倉涼子版の方が原作には近いがやはり市原悦子版が大家さん役の
野村昭子さんを含めて好き。

 

スペシャリスト

草なぎ剛主演のシリーズは3作品。
舞台は京都だったが連ドラから東京へ。
冤罪で刑務所に入っていた刑事だからこその知識と勘で
難事件を解決していく。
自分の冤罪とも絡んだ話が連ドラまで継続した。
まだ続けられそうなので単発でもいいから戻ってきてほしい作品。

 

また4月から第2シーズンが始まる『警視庁捜査一課長』もこの『土曜ワイド劇場』から
生まれた作品だ。

 

連ドラから単発化

法医学教室の事件ファイル

連ドラから単発シリーズ化した珍しいパターン。
法医学教室の女医と刑事の夫婦コンビが衝突しながら
解剖結果をもとに事件を解決するシリーズ。
科捜研と似てはいるが扱っているものが違い、
名取裕子演じる主人公が結構暴走するのでハラハラしながら見ることになる。
二人の子供がすっかり大きくなっている時点で
シリーズの長さを感じる。

 

皆さんの記憶にある作品はあっただろうか。

現在まだシリーズ完結していない作品が山ほどある『土曜ワイド劇場』。
日曜の朝に移行してどれぐらいのものができるのだろう。
『日曜洋画劇場』の枠も4月からバラエティーが入るため
特別企画と銘打たない限り、夜に単発ドラマを見ることは
テレビ朝日系ではなくなってしまうことになる。

最終回もはっきりしない。25日と26日の2夜連続の『そして誰もいなくなった』が
そうなのか、それとも11日の『深層捜査 ドクター大嶋二郎の事件日誌』になるのか。
フェードアウトな感じが一層さみしさを覚える。

その日に始まって終わる。それがよかった2時間ドラマ。
2時間ドラマはこのまま地上波から次第に消えてしまうのだろうか。

『土曜ワイド劇場』公式サイト
http://www.tv-asahi.co.jp/dwide/

 

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