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一般映画館で初「フレンドリー上映」開催-名古屋センチュリーシネマ(『ぼくと魔法の言葉たち』)

2017/04/07

ディズニーの映画は世界中の老若男女に愛される。
子供と大人が一緒に見ても楽しめる、愛と夢が溢れる作品ばかりだ。

そのディズニー映画で失くしてしまった言葉を取り戻した人がいる。
サスカインド家の次男・オーウェンは2歳で突然言葉を失った。
医師からは広汎性発達障害の一つ、自閉症と診断を受け
一生話せないかもしれないと告げられてしまう。

オーウェンの両親、ロンとコーネリアはどうすれば話してくれるのだろうと
悩みながら、話してくれる日を待ち続けた。

『ぼくと魔法の言葉たち』はサスカインド家に密着したドキュメンタリーだ。

失くしたと思っていた言葉はディズニーの世界にあった

オーウェンはディズニー映画を見ているときは楽しそうで
様々な作品を家族と一緒に何度も見続けた。
6歳になったある日、ディズニーを見ながらオーウェンが発した言葉が
擦り切れるほど見ていた『リトル・マーメイド』のセリフであることに
コーネリアは気が付く。

オーウェンが話した。
喜ぶロンとコーネリアをさらに喜ばせる出来事が起きる。
友人が帰っていってさみしそうな兄・ウォルトを見たオーウェンは
「お兄ちゃんは子供でいたいモーグリやピーターパンみたいだ。」
とロンに話した。
ロンは意を決してオウムのイアーゴになりきって話しかける。
するとオーウェンはディズニー映画のセリフをはさみながら言葉を返してくる。
数年ぶりの会話が成り立った。

ディズニー映画を通してオーウェンを取り戻したロンとコーネリアは
すこしずつオーウェンが社会と関われるように試行錯誤し始める。

自閉症はひとつの症状で決められない

自閉症の症状は人によって様々でこういうものだと
決めつけることはできない。

オーウェンが声をなくしたことも自閉症の症状の一つだという。
失敗して落ち込むと一気に症状が元に戻ってしまい、
なかなか前に進むことが出来ない。
しかし一つ一つ着実に段階を踏んで教えていけば社会と関わっていくことができる。

ディズニー映画で言葉を取り戻したオーウェンだが
学校に通ってもなかなか他の生徒たちと生活できず
家族の元で生活するところから再度始め、また学校へ戻っていく。

そして23歳、オーウェンは大学を卒業して社会へ出る時を迎えていた。

 

自分らしく個性を大切に生きる

オーウェンはディズニー映画を愛し続けている。
何度も繰り返し見て、全てのセリフを覚え、完全に表現する。
大学ではディズニー映画を見て、どんなことを教えてくれているのかを
話し合うディズニークラブを主宰する。

大学卒業後、ケアサービス付きのアパートで一人暮らしを始める
オーウェンは社会に出る準備をしながら恋をしていた。

この作品の中では話の内容に共感して使用許可が下りた
様々なディズニー作品と共にオーウェンの体験から生み出された
アニメーションも見ることが出来る。
彼がディズニー映画を見ながら紡ぎ出した話は非常に興味深い。

障害を持った家族と生きていくこと

オーウェンの成長を見守ってきたロンとコーネリア。
彼らの努力がなければ今のオーウェンはいない。
成長を嬉しく思いながら、年を取る度に自分たちがいなくなった後を懸念する。

自分の誕生日の度に両親の老後と弟・オーウェンの面倒を見るのは
自分しかいないというプレッシャーにさいなまれる兄・ウォルトの
包み隠さないインタビューもロジャー・ロス・ウィリアムズ監督は収めている。

支えがあれば自立できる。だがそのために家族の存在は必要不可欠だ。
一人の自閉症の男性のケースから色々なことを考えることができるだろう。

一般映画館で初のフレンドリー上映会を名古屋センチュリーシネマで開催

「映画館ではお静かに」が定番の映画館で最近「発声上映」という上映が増えてきているが、
今回名古屋・栄にあるセンチュリーシネマで行われるのは「フレンドリー上映」。
照明を少し明るくし、席を立っても、声を出してもOKの上映で「発声上映」よりも
さらに自由度の高い上映だ。
まさにこの作品の中でオーウェンが主宰するディズニークラブが行ってきた活動だ。

この作品に共感した発達障害者を持つ親や発達障害支援関係者の方々からの
「多くの子育て中の方々に観てほしい」
「発達障害のこと、そして発達障害家庭のことをもっともっと知ってもらいたい!」
という要望に応えて今回一般興行の映画館では日本で初めて行われる。

映画を見ながら意見を交わすことがあってもいい。
また新たな出会いの場にもなるのではないかと考える。

「フレンドリー上映」は4月11日(火)10時25分の回で開催される。
詳しい問い合わせはセンチュリーシネマまで。
電話 052-264-8580
インターネットサイト http://www.eigaya.com/theater/century/

映画『ぼくと魔法の言葉たち』http://www.transformer.co.jp/m/bokutomahou/は
4月8日より銀座シネスイッチ他で公開。
中部地区では以下の上映館で公開。

愛知:センチュリーシネマ(4月8日公開)
岐阜:大垣コロナシネマワールド(5月20日公開)
三重:伊勢進富座(6月3日公開)
静岡:静岡シネギャラリー(5月27日公開)
浜松シネマイーラ(順次公開)
金沢:シネモンド(6月3日公開)

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