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14の夜

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1987年の14歳の夜は刺激的?(映画『14の夜』舞台挨拶レポ)

盗んだバイクで走り出したのは『15の夜』。
尾崎豊の名曲だ。
今回紹介するのは『14の夜』。
悶々とした日々から抜け出したくて
AV女優に会うために走り出す。
大人の入り口に立った14歳がある夜に経験したこととは?

あらすじ

1987年の田舎町。中学生のタカシは家でうじうじしている父を
カッコ悪いと思っている。
幼馴染みで巨乳のメグミが気になっているが何も言えない。
何も変わらない悶々とした日々が続くある日、
柔道部仲間と入り浸っているレンタルビデオ屋に
AV女優のよくしまる今日子がサイン会にやって来るという
噂が聞こえてくる。
行きたい気持ちが募るがそんな日に姉が婚約者を連れて帰ってくる。
タカシはよくしまる今日子に会いに行けるのか?

脚本・監督は映画『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を筆頭に
数々の脚本賞を受賞した足立紳。
元々は監督志望で相米慎二監督にも師事しており、これが監督デビューとなる。

12月6日名古屋シネマスコーレでの先行上映に足立紳監督が登場。
その様子を一部お届けする。
(司会進行:シネマスコーレ坪井さん、SPOTTED PRODUCTION 直井さん)

 

『百円の恋』より前から

足立監督:
「元々僕は監督志望で。『百円の恋』と同様に
8年前ぐらいにもう脚本の元は書いていまして。
『百円の恋』がちょっと評判になったので
自主映画でこっちも撮ってみようかなと準備していたところ
『百円の恋』の佐藤プロデューサーが「どんな映画撮ろうと思ってるの?」
と脚本を読んでくださって。「一緒にやろう。」と。」

直井さん:
「元々『百円の恋』より前に原型はあったんですか?」
足立監督:
「『百円の恋』より前に原型はありました。」
坪井さん:
「『百円の恋』の評判でこの作品は上映しやすくなりましたか?」
足立監督:
「そうですね。『百円の恋』のおかげと。『お盆の弟』があって続々と(笑)
もう『百円の恋』も僕にとっては5年前ですけどね。」

眠っていた企画が映画化されたもの。それが『14の夜』。

 

足立監督の思い出

足立監督:
「この話は僕の中学時代の実体験が6割です。中学2年になったときに
町で唯一のレンタルビデオ屋ができまして。
中学3年のときにオープン1周年記念で
当時AVって言う言葉はなかったと思いますが
今で言うAV女優が来てサイン会をやると。
夜12時を過ぎたらおっぱいを吸わせてくれると言う
尾ひれの付いた噂が流れまして。
実際行ってみたら何もやってなかったんですけど(笑)
この体験を脚色して映画かドラマにしてみたいなぁと
思って書いた作品です。」

 

22年ぶりにメガホンを

足立監督:
「日本映画学校卒業製作から22年ぶりの映画製作です。
卒業時に監督としての能力0って太鼓判を押されて卒業したので(笑)
それ以来です。」

14の夜

足立紳監督(左)、SPOTTED PRODUCTION直井さん(右)

4人の少年たちは実力ある子役?

足立監督:
「舞台は1987年のままです。今の子ってエッチな女優さんが来て
サイン会をするといっても行かないと思うんですよ。
ネットで全部見れちゃいますし。」
坪井さん:
「4人の少年たちはオーディションですよね?」
足立監督:
「無名の4人です。オーディションで選びました。
ほぼ演技経験がなくて。でも映画見ると芝居がいいので
『いい子役見つけてきたね。』と言われるんですが
ほぼ経験ないんですよ。僕が育てたといってもいいんで。
1ヶ月ぐらいリハーサルにかけてます。
あの4人にはこれから売れてほしいですね。」

 

注目の役者陣

足立監督:
「17才のメグミ役の浅川梨奈さん、ヤンキーグループのリーダー格役の健太郎くん。
出番は多くないんですけどすごくいい芝居をしてくれています。
今回若い子との出会いがたくさんありました。
光石研さんは笑えます。上映前なのでなかなか言えないんですが。」

光石研さんのダメ親父っぷりは味がある。
私個人としても少年たちを囲む脇役陣にはぜひ注目をしたい。
適材適所。内田慈さん、宇野祥平さん、駒木根隆介さん、坂田聡さん。
短い時間でインパクト大だ。

 

監督から観ていただけるみなさんへ

足立監督:
「これからも監督をできる機会があれば自分で脚本を書いて撮ったり、
いい本があって僕に撮らせていただけるなら撮りたいです。
やりたい本は沢山ありますけど。
この作品は8割笑って2割せつないという感じで見ていただければと思います。
ぜひ見た感想をSNSで広めていただきたいです。」

14の夜

祝・シネマスコーレ初来場。足立監督をポスターの前で。

 

レンタルビデオ屋ののれんの向こう側は
大人の場所だから入っては行けない。
と言われていた。あののれんが大人の入り口だったかもしれない。

1987年の14才にはネットもスマホもSNSもない。
道に落ちているビニ本、
借りるのに1000円するレンタルビデオ。
簡単には見れなくてちらっと見えるからこその誘惑と興奮がある。
押さえられない性への欲求。
青春(性春?)まっしぐら。
ヤンキーたちとの無駄にも思える熱いバトル。
有り余る力がある少年達の体のぶつかりが粘着感がなくさっぱりしていていい。

あの頃。くだらないことにも一生懸命だった。
大人になることがいいことなのかわるいことなのか
わからなかった頃。(今でもわかっているわけではないが)
長い夏休みよりも
ある一日の経験が少年を大人へ近づける

映画『14の夜』http://14-noyoru.com/
は12月24日よりテアトル新宿他で全国順次公開。
名古屋地区はシネマスコーレで12月24日より公開。

-EntaMirage!, Movie

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