
3人の男の話が交錯する因果応報エンターテイメント 映画『jam』先行上映&舞台挨拶レポート
映画『jam』の先行上映と舞台挨拶が109シネマズ名古屋で開催された。
鬼才として国内でも海外でも注目されているSABU監督が劇団EXILEの全メンバーを起用して北九州の街を舞台に疾走感あふれる作品を作り出している映画『jam』。
アイドル演歌歌手のヒロシ、瀕死の重傷の彼女の意識回復を望むタケル、刑務所からシャバに戻ったテツオ。同時間に同じ街にいた3人の男の行動が次第に交差し絡み合っていく。
劇団EXILEでテツオ役の鈴木伸之さん、世良役の小澤雄太さん、滝口役の小野塚勇人さんが登壇した。その様子の一部をお届けする。
登場早々話題は名古屋ネタへ。
Q.名古屋はいつぶりですか?
鈴木さん
「僕は『リベンジgirl』の舞台挨拶で去年クリスマスイブに来ました。ひつまぶしを食べさせていただいて。すごくおいしかったです。僕はひつまぶしを食べたのがそれが初めてで。食べ方がわからなくてサイドにあった薬味を入れるのを知らなくて最後まで入れずに食べてしまって。食べた後でこれ入れるんだよって教えてもらったのを思い出しました(笑)」
小澤さん
「僕はかれこれ5、6年前、御園座がリニューアルされる前の建物の時にこっちで1カ月ぐらい住みました。大須観音の裏でマンスリーマンションを借りて舞台本番に通っていました。その時にみそカツとかどて煮とかを食べました。大須なので名物的なものがいろいろあるんですよ。それとかえるの唐揚げも食べました。栄の居酒屋で名古屋めしを全部食べられる店があって。普通の鳥の味がするんです。鶏肉に似ています。名物と書いてあったのでてっきりこれも名古屋名物だと思っていました」

小澤雄太さん冒頭一人で登場して場を盛り上げてくださいました。
小野塚さん
「僕は『仮面ライダーエグゼイド』の映画版の舞台挨拶では来ているんですけど、そのまますぐ大阪でも舞台挨拶があったのでゆっくりできていないんです。今日も帰っちゃいますしね・・・」
小澤さん
「あれ?(名古屋市科学館の)プラネタリウムは行かないんですか?」
小野塚さん
「プラネタリウムって有名なんですか?それは」
小澤さん
「え!?有名ですよね?(観客に向かって)皆さん!?日本一大きいんですよ」
小野塚さん
「小澤さんは行かれたんですか?」
小澤さん
「行きましたよ、もちろん。すごいですよ。ほんとに」
名古屋ネタで盛り上がった後は映画の話へ。
Q.ずっと鈴木さんはアクションシーンが続きましたよね
鈴木さん
「台本を開いたらセリフが一言もなかったんです。そういう役が初めてなので衝撃を受けました。アクションが好きなのでやりがいがすごくある役だったんですが、とにかくずっとアクションをしているので体が痛かったですね。筋肉痛もありましたし」

鈴木伸之さん
Q.SABU監督とはどんな話をされたんですか?
鈴木さん
「そこまで多くを語らないタイプの方で僕は現場で挨拶以外は一言も話していない気がしますね。演出みたいなものはほとんどなくてとにかく暴れ回ってくれと言われてやらせてもらいました。小澤さんは何かありましたか?あの衣装似合ってましたね。ヴェルサーチの…」
小澤さん
「ヴェルサーチじゃない。ペレペレ!」
鈴木さん
「ペレペレって昔すごく流行ったんですよ」
小澤さん
「ペレペレの衣装を着てお金を数えているシーンが一番始めのシーンだったんですが「わー、すごい。見えるねえそんな風に」と監督に言っていただいて。僕らはアクションシーンが多かったんですけど、セリフはもちろんあって。その中で監督がセリフを増やしてくださったりとか、ここアドリブでやっていいよと言っていただいてシーンの長さが伸びていたりするシーンもあります」

鈴木さんが小澤さんをイジってトークはヒートアップ
Q.小野塚さんの衣装は黄色いジャージが目立ってどこにいてもわかりました
小野塚さん
「チンピラの中でも下っ端の方なので今風にやらせてもらえばいいなと思ってあんな感じになりました」

小野塚勇人さん
Q.池だったり事務所だったり商店街だったりとロケも色々ありました。深夜のシーンもありますよね?
小澤さん
「遅い時間の撮影で午前3時ぐらいまで撮影していました。池に入ってテツオを刺すシーンとかは皆さんが思っている以上にすごく冷たいです」
鈴木さん
「それなのに刺す場所が4回ぐらい違ってもう1回、もう1回って撮り直しになってしまって。寒くて僕ヤバかったです」
小澤さん
「ごめんね・・・。ごめん」
Q.テツオパートの部分では誰がムードメーカーだったんですか?
鈴木さん
「アクションなので集中していないと怪我しちゃったりするので現場ではそんなに和気藹々でもなく集中して撮影していた感じですね」
Q.他のパートと比べて人数も多かったですし、小澤さんがムードメーカーになっていたんじゃないですか?
小澤さん
「僕はさっと来て、さっと仕事して帰っていったんで。必殺仕事人みたいな感じで。ただ池のシーンは4テイクしました(笑)」
鈴木さん
「全然サッとじゃないじゃないですか(笑)」
Q.小野塚さんは鈴木さんに引きずられるシーンもありましたが。
小野塚さん
「真剣にやることにプラスして怪我を気にするよりは思い切りやろうと」
鈴木さん
「あの時怪我はなかったですか?」
小野塚さん
「全く。軽く鎖骨がいっちゃったぐらいです(笑)」
Q.一緒にご飯を食べに行ったりとかはないんですか?
鈴木さん
「全員ではないんですが、一緒にいたメンバーとは撮影現場でお弁当を食べました。舞台であればそういう時は多いんですが撮影現場では初めてだったんじゃないですかね」
Q.この映画は善いことをすれば善いことが、悪いことをすれば悪いことが返ってくるという因果応報がテーマになっていますが、最近因果応報的な話題はありますか?
鈴木さん
「僕は朝早い時とかあるじゃないですか。6時に家を出るという予定なのに4時ぐらいに目が覚めちゃって。もう寝ないでおこうと思ってソファに座ってテレビを見ていると寝ちゃうとか。うーん、なかなか思いつかないですね」
小澤さん
「よくみんなが「お腹すきました」といって家にご飯を食べに来るので即席なものを作るんです。「うまいっす」と言って食べてくれるのでああ、いいことしたなあって思うんですけど、こういう場に来て「SPAM1個だったんですよね」と2人に言われるので良かれと思ってしたのにネタにされるんだなあと(笑)。俺、一応先輩なんですけど」
鈴木さん
「だってSPAMを本当にフライパンで焼いただけのが出てきたんですよ」
小澤さん
「僕なりには一生懸命やったんですけどね(笑)」
小野塚さん
「僕の場合は野菜とかプラスワンしてアレンジはしてくれてましたけど」
鈴木さん
「確かに。プラスワンではなかった。いつも以上にSPAMに塩がいっぱいかかってた(笑)」
フォトセッションは「ここで善いことをしよう!」と鈴木さんからの提案で観客と一緒に写真撮影が行われた。

ポーズの掛け声は『jam!』
最後に鈴木さんから一言。
鈴木さん
「今日は来ていただいたありがとうございました。短い時間でしたが楽しかったです。12月1日からこの映画は公開しますので友達や知り合いにも勧めていただきたいと思います」
舞台挨拶では和気藹々と笑いを交えながら楽しいトークを展開した鈴木さん、小澤さん、小野塚さんの3人。が映画ではどんなアクションや演技を見せているかはぜひ劇場で確認してほしい。
3人の男たちとその周りの人物たちがどのように絡んでどんな結末を迎えるのか。最初から最後まで目が離せない。
映画『jam』は12月1日(土)より新宿バルト9他で全国公開。
東海地区では109シネマズ(名古屋・明和)、TOHOシネマズ(名古屋ベイシティ、モレラ岐阜)、ミッドランドシネマ名古屋空港、ユナイテッド・シネマ(豊橋18、岡崎、稲沢、阿久比)、大垣コロナシネマワールドで公開。
映画『jam』https://ldhpictures.co.jp/movie/jam/
青柳 翔 町田 啓太 鈴木 伸之
秋山 真太郎 八木 将康 小澤 雄太 小野塚 勇人 佐藤 寛太 野替 愁平
清水 くるみ 筒井 真理子
監督・脚本・編集:SABU
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
スペック:2018/日本/カラー/シネスコサイズ/5.1ch/102分/PG-12
おすすめの記事はこれ!
-
1
-
いつでも直球勝負。『おいしい給食』はエンターテイメント!(映画『おいしい給食 炎の修学旅行』市原隼人さん、綾部真弥監督インタビュー)
ドラマ3シーズン、映画3作品と続く人気シリーズ『おいしい給食』の続編が映画で10 ...
-
2
-
もう一人の天才・葛飾応為が北斎と共に生きた人生(映画『おーい、応為』)
世界的な浮世絵師・葛飾北斎と生涯を共にし、右腕として活躍したもう一人の天才絵師が ...
-
3
-
黄金の輝きは、ここから始まる─冴島大河、若き日の物語(映画 劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』)
10月17日(金)より新宿バルト9他で全国公開される劇場版『牙狼<GARO> T ...
-
4
-
「空っぽ」から始まる希望の物語-映画『アフター・ザ・クエイク』井上剛監督インタビュー
村上春樹の傑作短編連作「神の子どもたちはみな踊る」を原作に、新たな解釈とオリジナ ...
-
5
-
名古屋発、世界を侵食する「新世代Jホラー」 いよいよ地元で公開 — 映画『NEW RELIGION』KEISHI KONDO監督、瀬戸かほさんインタビュー
KEISHI KONDO監督の長編デビュー作にして、世界中の映画祭を席巻した話題 ...
-
6
-
明日はもしかしたら自分かも?無実の罪で追われることになったら(映画『俺ではない炎上』)
SNSの匿名性と情報拡散の恐ろしさをテーマにしたノンストップ炎上エンターテイメン ...
-
7
-
映画『風のマジム』名古屋ミッドランドスクエアシネマ舞台挨拶レポート
映画『風のマジム』公開記念舞台挨拶が9月14日(日)名古屋ミッドランドスクエアシ ...
-
8
-
あなたはこの世界観をどう受け止める?新時代のJホラー『NEW RELIGION』ミッドランドスクエアシネマで公開決定!
世界20以上の国際映画祭に招待され、注目されている映画監督Keishi Kond ...
-
9
-
『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の呉美保監督が黄金タッグで描く今の子どもたち(映画『ふつうの子ども』)
昨年『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が国内外の映画祭で評価された呉美保監督の新作 ...
-
10
-
映画『僕の中に咲く花火』清水友翔監督、安部伊織さん、葵うたのさんインタビュー
Japan Film Festival Los Angeles2022にて20歳 ...
-
11
-
映画『僕の中に咲く花火』岐阜CINEX 舞台挨拶レポート
映画『僕の中に咲く花火』の公開記念舞台挨拶が8月23日岐阜市柳ケ瀬の映画館CIN ...
-
12
-
23歳の清水友翔監督の故郷で撮影したひと夏の静かに激しい青春物語(映画『僕の中に咲く花火』)
20歳で脚本・監督した映画『The Soloist』がロサンゼルスのJapan ...
-
13
-
岐阜出身髙橋監督の作品をシアターカフェで一挙上映!「髙橋栄一ノ世界 in シアターカフェ」開催
長編映画『ホゾを咬む』において自身の独自の視点で「愛すること」を描いた岐阜県出身 ...
-
14
-
観てくれたっていいじゃない! 第12回MKE映画祭レポート
第12回MKE映画祭が6月28日岐阜県図書館多目的ホールで開催された。 今回は1 ...