全編IMAX®️認証デジタルカメラで撮影。再現率98% あの火災の裏側(映画『ノートルダム 炎の大聖堂』)
2019年4月15日、ノートルダム大聖堂で、大規模火災が発生した。世界を駆け巡ったノートルダム大聖堂の火災のニュース。心の支えとも言える大聖堂が燃える様子と、それを見つめるパリの人々を捉えた映像は今も記憶に残っている。その火災現場で何が起こっていたのか。火災現場の様子が再現率98%で製作された『ノートルダム 炎の大聖堂』が間もなく公開される。
あらすじ
2019年4月15日、ノートルダム大聖堂で大規模火災が発生。いつものようにミサが行われていた火災当日の夜、警報器が火災の検知を知らせる。しかし、誤報だと思い込み、速やかな対応を取らない大聖堂の関係者たち。その間にも火は大聖堂の中を燃え広がっていく。消防隊が到着した頃には、大聖堂は燃え上がり、灰色の噴煙がパリの空高くまで昇っていた。
大聖堂内の消火活動は狭く複雑な通路が行く手を阻み、かけがえのないキリストの聖遺物の救出は厳重な管理があだとなり困難を極めていく…。そしてついに、マクロン大統領の許可を得て、彼らは最後の望みをかけた作戦を決断する。

ノートルダム大聖堂とは
「パリのセーヌ河岸」という名称で、周辺の文化遺産とともに1991年にユネスコ世界遺産に登録された世界遺産。ローマ・カトリック教会の権力の象徴として850年の歴史があり、1455年にはジャンヌ・ダルクの復権裁判、1804年にはナポレオン・ボナパルトが帝政を宣言した際の戴冠式が行われている場所でもあり、多くの歴史的な瞬間に立ち会っている。二度の世界大戦をくぐり抜け、現代まで歴史を語り継いできた建物だ。1163年にルイ7世臨席のもとローマ教皇アレクサンデル3世が礎石を置いたところから建設が始まる。1163年に始まった建築工事は1250年頃に終了し、現在の姿になったのは1345年頃といわれている。ゴシック建築の最高峰として名高い。「ノートル(我々の)・ダム(聖母)」という名が示す通り、その存在は宗教や国境さえ超えて、人々に愛され、人々を見守ってきた。「レ・ミゼラブル」のヴィクトル・ユゴーがこの場所を舞台に描いた「ノートルダム・ド・パリ」(ノートルダムの鐘)はディズニーでアニメ映画化された。行ったことはなくても建物内の様子をその映画を通して知っている人も多くいるだろう。

あの日、何が起こったのか
その大聖堂が炎に包まれ、崩れ落ちようとしている。なぜ火災は起きたのか。その原因は今もはっきりわからない。なんとしても大聖堂を守りたいと火災に立ち向かった消防士達の活躍をリアルに映し出す。
監督は『愛人/ラマン』、『セブンイヤーズ・イン・チベット』のジャン=ジャック・アノー。ジャン=ジャック・アノー監督はその火災の裏側での出来事を様々な人々からの証言や取材を元に再現した。
フランス最高峰の映像・音響・舞台装置・特殊効果などの技術者チームが集結し、ノートルダム大聖堂を再現。冒頭から映る火災以前の美しいノートルダム大聖堂の美しいステンドグラス、ソプラノが響き渡る高い天井、観光や礼拝に訪れるたくさんの人々。燃えてしまったという事実自体がなかったのではないかという錯覚に陥る。
SNSで呼びかけて集めた当時の動画や写真を随所に使用したことで、実際の火災の様子や緊迫した中でのマクロン大統領の姿が映し出され、さらなる臨場感を生む。

全編IMAX®️認証デジタルカメラで撮影し、実際に大規模なセットを炎上させての撮影とVFX(第48回セザール賞最優秀視覚効果賞)を融合させ、Dolby Atmosの技術を用い、徹底したこだわりで録音された現場の音声が、弾ける火、流れる水、そして消防士の息遣いまで精緻にとらえたことで消防士が大聖堂上部に突入するシーンでは観客自身も消防士として突入しているような感覚になるだろう。

ノートルダム大聖堂を次第に浸食していく炎、溶け落ちる鉛。火災現場は入り組んだ構造で、動けず、消火が難航。想像を絶する高温になり、炎上だけではなく、大聖堂崩落の危機が迫る。大聖堂の上で死と隣り合わせで消火を試みる消防士、様々な消火方法を考える司令塔の消防士、大聖堂が所蔵する聖遺物を取りに行きたい人々、燃えるノートルダム大聖堂を心配して見つめる人々。様々な角度から火災現場を描く。
消防士たちは大聖堂を残すことも、自分たちの命も諦めない。大聖堂の外に集まった人々が祈りを込めて歌うアヴェ・マリアが鳴り響く中、勇敢な消防士たちの決死の突入を試みる。
「死者ゼロ」の嘘のような衝撃の真実。ノートルダムの聖母は燃え盛る炎の中でも祈り続ける。あの日何が起こっていたのか。スクリーンで奇跡の消火活動と救出劇を目撃してほしい。
『ノートルダム 炎の大聖堂』(英題:Notre-Dame on Fire) http://notredame-movie.com は4月7日(金)IMAX®️他全国劇場にてロードショー。東海3県では4/7より109シネマズ名古屋、イオンシネマ名古屋茶屋、ユナイテッドシネマ(豊橋18、岡崎、稲沢、阿久比)、岐阜CINEXで5/20より、伊勢進富座で5/26より公開。
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