EntaMirage! Entertainment Movie
ANIAFF 開幕!第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル オープニングセレモニーレポート
2025年12月12日(金)、「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」(通称:ANIAFF)のオープニングセレモニーが、愛知県名古屋市ミッドランドスクエアシネマにて盛大に開催された。
まず映画祭フェスティバルディレクターの井上伸一郎氏より開会宣言が行われた。井上氏は、名古屋の地が昔からアニメファンが大変多い土地柄であることに触れ、アニメ関係者にこのような華々しい場を提供してくれた愛知県や名古屋市に感謝を述べた。そして、「最先端の世界のアニメーション映画を観ることができる。皆様、17日まで十分に楽しんでください」と呼びかけ、「第1回ANIAFF(アニャフ)、ここに開幕いたします」と宣言した。

続いて、コンペティション部門の審査員3名が紹介された。アシファハリウッド エグゼクティブディレクターのオーブリー・ウィンツ氏は「アニー賞も運営するASIFAハリウッドが、アニー賞に出せるような作品が上映されているアニメーション映画祭のリストを作る目標を掲げており、ANIAFFの目標を確認し、プログラムを組み立てたりして観察したい」と語った。

また、ポリゴン・ピクチャーズ代表の塩田周三氏は、幼少期から帰省先が名古屋であり、この地に深いゆかりがあることに触れ、第1回目の審査員に選ばれた喜びを述べ、「素晴らしい作品に囲まれることにものすごく喜んでいる」と挨拶した。審査員は、2024年1月以降に完成した40分以上の長編作品を対象に、国内外から応募されたコンペティション作品の厳正な審査を行う。

アニメーション文化の発展を目的に、制作スタッフの才能や業績を広く知ってもらうための顕彰として、個人を対象とした「カキツバタ賞」「ユリ賞」と、スタジオを対象とした「ハナノキ賞」(カキツバタ=愛知県の花、ユリ=名古屋市の花、ハナノキ=愛知県の木)の3つのアワードが設けられ、その賞の発表があった。記念すべき第1回の受賞者として、スタジオ賞であるハナノキ賞は株式会社ピーエーワークスが受賞した。個人賞のカキツバタ賞は新しい映像表現を行うの岩井澤健治氏が受賞、ユリ賞はアニメーション編集の廣瀬清志氏が受賞した。これらのアワードとコンペティション部門の授賞式は、映画祭最終日である12月17日(水)に、ウィンクあいち大ホールで行われるクロージングセレモニー内で執り行われる予定だ。

続いて開催地を代表し、来賓からの挨拶があった。愛知県知事の大村秀章氏は、愛知県が『ドラゴンボール』の鳥山明氏や『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平氏など著名なクリエイターの出身地であり、ジブリパークや世界コスプレサミット開催など、アニメーション文化と深い関わりを持っていることを紹介した。そして、この国際的な映画祭を通じて、世界中の皆様とアニメーションの持つ多彩な魅力や無限の可能性を分かち合えることを嬉しく思っているとし、「愛知・名古屋から世界へ、このアニメーション文化の魅力がさらに広がっていくことを心から願う」と挨拶を締めくくった。

続いて登壇した名古屋市副市長の松雄俊憲氏は、市長の代理として歓迎の意を述べた。松尾氏は、海外出張の経験から、日本のアニメやコスプレが世界中で愛されていることを肌で感じているとし、名古屋が芸所として知られ、近年はコスプレの聖地としても名を知られる土地でアニメの国際映画祭が開催される意義の深さを強調した。そして、「世界中の皆様がアニメを観るなら名古屋と言っていただけるようになれば、これ以上嬉しいことはありません」と期待を寄せた。

セレモニーの最後には、来賓と審査員によるフォトセッションが行われた。ANIAFFは、市内中心部5つの上映会場にて、来週17日水曜日までの6日間にわたりミッドランドスクエアシネマ、109シネマズ名古屋を中心に開催される。

「あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」
会期:2025年12月12日(金)~17日(水)
会場:ミッドランドスクエア シネマ、ミッドランドスクエア シネマ2、109シネマズ名古屋を中核とした上映施設、名古屋コンベンションホール、ウインクあいち 5カ所を予定
https://aniaff.com/
おすすめの記事はこれ!
-
1 -
ANIAFF 開幕!第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル オープニングセレモニーレポート
2025年12月12日(金)、「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメー ...
-
2 -
SF映画の脚本 キャスティング 世界観を彩る特殊効果の秘密 『ブラックホールに願いを!』渡邉聡監督 × 『センターライン』『INTER::FACE 知能機械犯罪公訴部』下向拓生監督 スペシャル座談会(後編)
『ブラックホールに願いを!』公開を記念し、渡邉聡監督と脚本協力を務めた下向拓生監 ...
-
3 -
SF映画の脚本 キャスティング 世界観を彩る特殊効果の秘密 『ブラックホールに願いを!』渡邉聡監督 × 『センターライン』『INTER::FACE 知能機械犯罪公訴部』下向拓生監督 スペシャル座談会(前編)
第一線の特撮現場で活躍している若手スタッフが集結! 新進気鋭の映像制作者集団「S ...
-
4 -
映画『Good Luck』は「ととのう系」!? 自然とサウナと旅先の出会い(『Good Luck』足立紳監督、足立晃子プロデューサーインタビュー)
2025年12月13日からシアター・イメージフォーラム、12月27日から名古屋シ ...
-
5 -
兄のことをひたすら考える終いの4日間(映画『兄を持ち運べるサイズに』)
『湯を沸かすほどの熱い愛』や『浅田家!』で数多くの映画賞を席捲し、一貫して家族の ...
-
6 -
映画『Good Luck』先行上映記念 足立紳監督&足立晃子プロデューサー 舞台挨拶レポート
11月24日「NAGOYA CINEMA Week 2025」の一環として、足立 ...
-
7 -
本物の武道空手アクションがここに!映画『TRAVERSE2 -Next Level-』豊橋で先行公開、完成披露試写会 開催!
武道空手アクション映画の金字塔となる二部作の完結編、映画『TRAVERSE2 - ...
-
8 -
極寒の会津ロケからベルリン映画祭出品へ! 魂の舞と幽玄の世界が描き出す人間の複雑な心境(映画『BONJI INFINITY』初号試写会 舞台挨拶レポート )
2025年11月3日、映画『BONJI INFINITY(ボンジ インフィニティ ...
-
9 -
日本初ARRIが機材提供。美しきふるさとの映像と音に触れ、自身を回顧する(映画『郷』小川夏果プロデューサーインタビュー)
数々の国際映画祭で評価を重ねてきた鹿児島出身の新進気鋭の伊地知拓郎監督が、構想か ...
-
10 -
映画『佐藤さんと佐藤さん』名古屋先行上映会舞台挨拶レポート。岸井ゆきのさん、宮沢氷魚さん、天野千尋監督登壇
映画『ミセス・ノイジィ』の天野千尋監督の最新作は夫婦の変化する15年間を描く、オ ...
-
11 -
運命さえも覆せ!魂が震える慟哭のヒューマン・ミステリー(映画『盤上の向日葵』)
『孤狼の血』などで知られる人気作家・柚月裕子の小説『盤上の向日葵』が映画化。坂口 ...
-
12 -
本から始まるストーリーは無限大に広がる(映画『本を綴る』篠原哲雄監督×千勝一凜プロデューサー インタビュー&舞台挨拶レポート)
映画『本を綴る』が10月25日から名古屋シネマスコーレで公開されている。 映画『 ...
-
13 -
いつでも直球勝負。『おいしい給食』はエンターテイメント!(映画『おいしい給食 炎の修学旅行』市原隼人さん、綾部真弥監督インタビュー)
ドラマ3シーズン、映画3作品と続く人気シリーズ『おいしい給食』の続編が映画で10 ...
-
14 -
もう一人の天才・葛飾応為が北斎と共に生きた人生(映画『おーい、応為』)
世界的な浮世絵師・葛飾北斎と生涯を共にし、右腕として活躍したもう一人の天才絵師が ...
-
15 -
黄金の輝きは、ここから始まる─冴島大河、若き日の物語(映画 劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』)
10月17日(金)より新宿バルト9他で全国公開される劇場版『牙狼<GARO> T ...
-
16 -
「空っぽ」から始まる希望の物語-映画『アフター・ザ・クエイク』井上剛監督インタビュー
村上春樹の傑作短編連作「神の子どもたちはみな踊る」を原作に、新たな解釈とオリジナ ...
-
17 -
名古屋発、世界を侵食する「新世代Jホラー」 いよいよ地元で公開 — 映画『NEW RELIGION』KEISHI KONDO監督、瀬戸かほさんインタビュー
KEISHI KONDO監督の長編デビュー作にして、世界中の映画祭を席巻した話題 ...
-
18 -
明日はもしかしたら自分かも?無実の罪で追われることになったら(映画『俺ではない炎上』)
SNSの匿名性と情報拡散の恐ろしさをテーマにしたノンストップ炎上エンターテイメン ...
-
19 -
映画『風のマジム』名古屋ミッドランドスクエアシネマ舞台挨拶レポート
映画『風のマジム』公開記念舞台挨拶が9月14日(日)名古屋ミッドランドスクエアシ ...
-
20 -
あなたはこの世界観をどう受け止める?新時代のJホラー『NEW RELIGION』ミッドランドスクエアシネマで公開決定!
世界20以上の国際映画祭に招待され、注目されている映画監督Keishi Kond ...
-
21 -
『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の呉美保監督が黄金タッグで描く今の子どもたち(映画『ふつうの子ども』)
昨年『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が国内外の映画祭で評価された呉美保監督の新作 ...
-
22 -
映画『僕の中に咲く花火』清水友翔監督、安部伊織さん、葵うたのさんインタビュー
Japan Film Festival Los Angeles2022にて20歳 ...
-
23 -
映画『僕の中に咲く花火』岐阜CINEX 舞台挨拶レポート
映画『僕の中に咲く花火』の公開記念舞台挨拶が8月23日岐阜市柳ケ瀬の映画館CIN ...
-
24 -
23歳の清水友翔監督の故郷で撮影したひと夏の静かに激しい青春物語(映画『僕の中に咲く花火』)
20歳で脚本・監督した映画『The Soloist』がロサンゼルスのJapan ...
-
25 -
岐阜出身髙橋監督の作品をシアターカフェで一挙上映!「髙橋栄一ノ世界 in シアターカフェ」開催
長編映画『ホゾを咬む』において自身の独自の視点で「愛すること」を描いた岐阜県出身 ...
-
26 -
観てくれたっていいじゃない! 第12回MKE映画祭レポート
第12回MKE映画祭が6月28日岐阜県図書館多目的ホールで開催された。 今回は1 ...