EntaMirage! Entertainment Movie
愛知で撮影! 映画『INTERFACE』シネマスコーレ公開初日舞台挨拶レポート
映画『INTERFACE-ペルソナ-』の公開初日舞台挨拶が名古屋・シネマスコーレで11月25日に開催された。その様子をお届けする。
⇒映画『INTERFACE』って?
下向拓生監督(以下 下向監督)
「お久しぶりの方と初めましての方がいらっしゃると思いますが…こんな満席の状態で、本当にありがとうございます。すごくびっくりしました。キャストの皆さん、いらしてください。では吉見さんから自己紹介をしていただけますか」
吉見茉莉奈さん(以下 吉見さん)
「主人公・米子天々音を演じました吉見茉莉奈です。今日はありがとうございます。よろしくお願いします」
澤谷一輝さん(以下 澤谷さん)
「皆さん初めまして。アプリ開発者の北野田役で映像に出演させていただいて、米子検事がつけているバッジ・テンの声を入れさせていただきました澤谷一輝と申します。よろしくお願いいたします」
荻下英樹さん(以下 荻下さん)
「皆さんありがとうございます。裁判長を演じさせていただきました。荻下英樹と申します。よろしくお願いします」
下向監督
「リモートでも2人来ていただいてまして。合田さん、聞こえますか? 自己紹介お願いします」
合田純奈さん(以下 合田さん)
「今日はご来場いただきありがとうございます。AIカナエ役と山本佳奈江役を演じました合田純奈と申します。よろしくお願いします」
みやたにさん
「みやたにです。ひらがな4文字でみやたにです。法廷弁護士をやっておりました。どうぞよろしくお願いします」
下向監督
「今日はこのメンバーでお話させていただきます。こういう場は久しぶりですね」
吉見さん
「下向さんはそうですね」
下向監督
「ほんとに2019年にシネマスコーレで前作『センターライン』を上映させてもらったぶりです。ちなみに『センターライン』を今まで観たことある人はいますか?」
(観客から手が挙がる)
下向監督
「ありがとうございます。(鑑賞後のお客さんの反応をみて)逆に初めましての方も楽しんでいただけたのかなと思います」

下向拓生監督
吉見さん
「びっくりですね。完全に。補助席というシステムがあるのを知らなくて、ここまでお客様が入れるんですね」
下向監督
「吉見さんは公開されたお気持ちは?」
吉見さん
「前作『センターライン』を撮ったのが実は2017年で。 公開された『センターライン』の1番最後に「To Be Continued」と出てくるんです。みんな続編あると思うじゃないですか。「続編を楽しみにしています」とすごい言われてきたんですが、全然その後お知らせが何もできずに、「頑張ります」としか答えられなかったんです。やっと撮影がようやくできて。こうやって御披露目ができて、本当に嬉しく思います。 テンの声は実は撮影時は誰がやるかは決まっていなくて」
澤谷さん
「アプリ開発者の役だけで、お声がけいただいていて。その時はテンの話は一切なく」
吉見さん
「あの時は多分、人工の音声を当てはめようみたいな話があって」
下向監督
「まあ、それもアイデアの1つとしてありました」
吉見さん
「そう。私も少女の声とか、大人の女の人の声とか、色々当てはめて、「どれがいい?」と下向さんから聞かれて。でも、ちょっと米子がパワハラしているみたいに聞こえるかもと話をしていたら、ある日突然、ほぼほぼできたと本編が送られてきて。声が澤谷さんの声になっていて。あれはいつ決まったんですか?」

吉見茉莉奈さん
澤谷さん
「もう全然覚えがないんですけど、この撮影が終わってからですよね?」
下向監督
「そうですね。撮影終わって、結構経ってからです。名古屋で録ったんです。ぴったりでした」
澤谷さん
「ありがとうございます。初挑戦でした。僕はもう大学在学時からずっとオペラとかミュージカルとか、基本的に1発で終わる舞台作品に出ていて、こういう映像作品に監督からお声がけいただくなんて思ってもいなくて。いい挑戦をさせていただいたなと」
吉見さん
「そうですよね、撮影の時も、映画は実は初めてでとお話されていましたよね」
澤谷さん
「ワンカットで何回も同じところを撮影することが、すごい新鮮だなと思ってやらせていただきました」

澤谷一輝さん
吉見さん
「だって、澤谷さんとのシーンは撮影ラストの方でしたよね?」
下向監督
「そうそう、名古屋の撮影の最終日」
吉見さん
「あ、最終日か」
下向監督
「そう。最終日です。「なんかもう暗くなるから絵が繋がらない」と言って照明を別に炊いてやっていたりしましたね」
吉見さん
「これ続編の構想はずっとしていたじゃないですか。バッジのアイディアは結構最初からあったんですか?」
下向監督
「2019年にシネマスコーレと池袋シネマロサさんで上映させてもらって、その時から次をもしやるんだったら、バッジがパートナーになるというのは考えていて。そうすると、課題になるのがバッジをどう作るかということになり、その開発からまずは始めて」
吉見さん
「そうなんですよ。テンはだから、リアルタイムで本当に動いてるんですよ。声だけは現場で仮で誰かがやっていたんですけど。今回はリモコンというかスマホで操作してますね」
下向監督
「スマホです」
吉見さん
「操作する人が1人いて、分厚い機械が実はジャケットの裏に仕込まれています。ジャケットに穴を開けて仕込んでいるので、結構大変でした。あれは機械の中身を依頼して作ったんですよね。外側も依頼してるんでしたっけ?」
下向監督
「外側のデザインは私がやって、ピンバッチの制作会社に、依頼して作りました。なんかちゃっちかったら、やっぱりなんか作りものだなあってなるじゃないですか」
吉見さん
「心配でした。バッジが喋るってどういうこと?と」
下向監督
「インタビューでも言ってましたね、イメージがつかなかったと。それはあると思うんですけど、でも僕はすごく確信を持っていて。というのは「キルラキル」というアニメがあって。このアニメはセーラー服が喋るんですね。そのセーラー服のスカーフの部分が目になってて。主人公は女子高生なんですけど、セーラー服が(本作の)テンみたいに喋るんですよ。キルラキルがそれでうまく行っていたので確信は持ってました」
重要なシーンが初日にやって来る
下向監督
「法廷のシーンが、実はクランクインなんですよね」
吉見さん
「違う違う。クランクインはAIかなえの撮影です。でも実際みんなで対面してお芝居したのは法廷シーンが初めて」
荻下さん
「あそこが初めてなんだ。今まで裁判長とかやったことがなくて。「静粛に!」とすごいテンション高いのが裁判長だと思っていて、そういうお芝居なのかなと思ったら、監督から「ちょっとそれは違うので、『三度目の殺人』とか『それでもボクはやってない』を観て勉強してください」と言われて。見たら、こんなテンション低いんだ。棒読みに見えちゃうじゃんと思って」

荻下英樹さん
吉見さん
「前作から法廷シーンはリアリティを追求する派なんですよ」
下向監督
「そうですね」
荻下さん
「監督に「会社で隣の同僚に話しかけるみたいな感じで」と言われて余計わかんなくて」
吉見さん
「それはリハーサルしたんですか?」
荻下さん
「リハーサルは本読みの時にしました」
澤谷さん
「なんかすごくぴったり」
下向監督
「ぴったりですね。めちゃくちゃ怖い裁判官。裁判長という感じでしょう」
吉見さん
「前作もそうなんですよね。結構裁判長が厳しく見えるから、ご本人を前にするとギャップがすごいんです」
荻下さん
「そうなんです。なんで選ばれたのかなってずっと不思議だったんです」
吉見さん
「これ、オーディションですか?」
荻下さん
「オーディションなんです」
思っているよりアナログ
下向監督
「ではAIカナエちゃんのことを合田さんからお話を聞きますか」
吉見さん
「合田さんは1番最初になんかぬるっとクランクインしたんです。普通は「今日から撮影はじめます、よろしくお願いします!」と挨拶して始まる感じなんですが、ぬるっと始まって。グリーンバックで撮影したんですよね。いっぱい衣装を持ってきてもらって」
下向監督
「あれ自前なんですよね」
吉見さん
「どんな感じで撮影したか?」
合田さん
「そうですね。グリーンバックでしかも、スタジオじゃなくて、お家みたいな感じのところで」

合田純奈さん
吉見さん
「撮影監督の名倉さんの家です」
合田さん
「そうです。名倉さんの家でやらせてもらって。吉見さんも来てくださったんですけども。ひたすらに立って風に吹かれながら、動いていまして」
吉見さん
「そう、だから映画の中のカナエの動きは写真を下向さんがデジタル化して動かしていると思うじゃないですか。あれ、こうやって合田さんが動いているんですよ」
下向監督
「回転させられているやつですね」
吉見さん
「そう。自分が回転していて。しかもそれがめちゃくちゃうまいんですよ」
合田さん
「それを結構ずっと繰り返していて」
吉見さん
「結構、アナログなことしていたんですよね」
下向監督
「動きもすごく研究されていましたよね」
合田さん
「そうなんですよ。お話をいただいた時に、いろんなゲームのキャラクターが監督から送られてきたので(編注:ゲームのキャラクリエイトモードの映像)、それを見つつ、ロボットとかを見ながら、動画を見ながら研究したりしました」
吉見さん
「生で見ていても動きがすごかったですよね。すごく感動したのを覚えています。AIカナエはみなさん多分普通にアプリで操作していると思うかもしれないんですけど、あれは実は全部動画になっていて、 私がこの3秒後にこのボタンを押すと画面が切り替わるという風に秒数で全部決まっています。5秒後に回転させる、3秒後にこれを押すみたいな動作があって、全部それに合わせて芝居をしています」
下向監督
「そうですね。しかもその場で説明して、ちょっと練習して、では本番。みたいな」
吉見さん
「結構デジタルかと思いきや、アナログでやっていましたね」
吉見さん
「みやたにさんの話にいきますか」
下向監督
「みやたにさん。俳優と別の職業はなんですか?」
みやたにさん
「はい。普段弁護士をやっています」

みやたにさん
下向監督
「本物の弁護士さんなんですよね。現職の弁護士から見て、この作品はどうでした?」
みやたにさん
「いや、もう台本を読んだ段階からすごく作り込まれているし、リアリティーを大事にするとおっしゃっておられたので、僕も逆に力を入れないでやった方がいいんだろうなと思って。ざっと読み上げてみたり、 原稿に目を通すだけで話してみて、日常で慣れている人という感じの方がいいんだろうなというのはもう監督の脚本からはっきり出ていたから、 そこはやりやすく、むしろ一番演技っぽかったのは最後の対決シーンかな(笑)」
吉見さん
「結構法廷シーンで、私もですけどみんな苦労するんですよ。専門用語が色々ありますし、噛むし、とにかく言い慣れていないけど、でもさらさらっと言わないと」
みやたにさん
「吉見さんよかったと思いますよ。一緒に傍聴行ったりしたじゃないですか」
吉見さん
「そうですね、一緒に傍聴に行きました」
みやたにさん
「結局、普段っぽいというか、「ちょっと取ってくれる?」ぐらいの感じで、喋っている方が本物っぽいなと」
吉見さん
「でも、一応私は前作もやっているからちょっとは慣れているんですが、初めてやる方はすごく苦戦されると思うんです。みやたにさんぐらい裁判慣れしていると、すごい遊びができるんですよね。ちょっと力抜こうということができるんですけど、やっぱ難しいですよ、あのシーンは」
下向監督
「それを最初に持ってくるという(笑)。 やっぱり法廷ドラマってすごく誇張されているので、そういうイメージを持っている方が、俳優さんの中でもいるので、本当はリアルがこうなんですよというのを演出するというのは、なかなか共通言語がないと難しい中で、吉見さんは前作の経験もあったのですごくすっと入って、お、米子が帰ってきたと思いましたね」
吉見さん
「いや、でも内心ドキドキでした。最初が法廷シーンか…って。そこがクライマックスじゃないですか。前作もラストシーンを初日に撮ったんです。初日なのに大事なシーンをこのシリーズの1番最初に持ってくる?もうちょっと温まってからやらせてくれと思ったり。法廷シーンの時はまだそもそもテンとも芝居していなかったし」
下向監督
「法廷のシーンの時は、初日だったので、テンは機械がまだ出来ていなかったんです。外側だけ出来ていて。だから、テンはあの時は動いていないですよね。瞬きとかもしていなくて、その後にちゃんと動くようなものができていってちゃんと芝居できるようになりました。吉見さんはペルソナの中では1番どこがお気に入りですか?」
吉見さん
「そうですね。阿倍野とのシーンは楽しかったです」
下向監督
「この作品はこれからの上映が本当にまだ決まっていなくて、皆さんの応援次第で愛知県内もそうですし、東京とか他の地域でというところも成り立つものなので、是非今日もし気に入っていただいたらですけど周りの方に進めていただくとか、SNSで感想を書いていただけると、もっと愛知の映画をいろんな人に楽しんでもらえると思います。
吉見さん
「「#インターフェイス」で拡散していただけるとありがたいです」
下向監督
「今日はスペシャルゲストがもう1人来ていまして。ではカメレオールさん、お願いいたします」
職業怪人カメレオールさん(以後 カメレオールさん)
「ご紹介に預かりました職業怪人カメレオールです。よろしくお願いします。私、今、手にMACO2を持っております。前作『センターライン』に登場したMACO2と一緒に登場いたしました。『INTERFACE』の翌週に私も出演いたしました『BY THE WAY 波乱万丈』が公開されます。『INTERFACE』主演の吉見さんもメインキャストとして出演しております。現場のおじさん方にすごい人気だったんです」

左:職業怪人カメレオールさん
吉見さん
「そんな人気を集める余裕はなかったぐらい大変な現場だったんですけど。壮大な作品になっております」
カメレオールさん
「多分スペースオペラという言葉を聞いたことがない方もいらっしゃると思うんですけれども、簡単に言うと、宇宙大冒険もの、大活劇と思っていただければと。カメレオールはもちろんのこと、吉見さんもね、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」
下向監督
「これ、アクションすごいですよね」
吉見さん
「『INTERFACE』にリブラ役で出演している南久松真奈さんも出ています。12月2日からこちらシネマスコーレで公開です!」
カメレオールさん
「ぜひぜひ皆さんチケット買ってね!」
舞台挨拶の最後にはフォトセッション、終了後にはサイン会も行われた。

下向監督
「お忙しい中、ご来場いただきましてありがとうございます。本当に皆さんの応援がすごく励みになっておりますので、またこれからも応援いただければと思います。ありがとうございました!」
映画『INTERFACE』https://www.interface2027.com/ は12月1日まで名古屋・シネマスコーレで公開中(連日上映後、舞台挨拶あり)。12月2日から12月8日は清水口・シアターカフェにて上映(5、6日は定休)
おすすめの記事はこれ!
-
1 -
運命さえも覆せ!魂が震える慟哭のヒューマン・ミステリー(映画『盤上の向日葵』)
『孤狼の血』などで知られる人気作家・柚月裕子の小説『盤上の向日葵』が映画化。坂口 ...
-
2 -
本から始まるストーリーは無限大に広がる(映画『本を綴る』篠原哲雄監督×千勝一凜プロデューサー インタビュー&舞台挨拶レポート)
映画『本を綴る』が10月25日から名古屋シネマスコーレで公開されている。 映画『 ...
-
3 -
いつでも直球勝負。『おいしい給食』はエンターテイメント!(映画『おいしい給食 炎の修学旅行』市原隼人さん、綾部真弥監督インタビュー)
ドラマ3シーズン、映画3作品と続く人気シリーズ『おいしい給食』の続編が映画で10 ...
-
4 -
もう一人の天才・葛飾応為が北斎と共に生きた人生(映画『おーい、応為』)
世界的な浮世絵師・葛飾北斎と生涯を共にし、右腕として活躍したもう一人の天才絵師が ...
-
5 -
黄金の輝きは、ここから始まる─冴島大河、若き日の物語(映画 劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』)
10月17日(金)より新宿バルト9他で全国公開される劇場版『牙狼<GARO> T ...
-
6 -
「空っぽ」から始まる希望の物語-映画『アフター・ザ・クエイク』井上剛監督インタビュー
村上春樹の傑作短編連作「神の子どもたちはみな踊る」を原作に、新たな解釈とオリジナ ...
-
7 -
名古屋発、世界を侵食する「新世代Jホラー」 いよいよ地元で公開 — 映画『NEW RELIGION』KEISHI KONDO監督、瀬戸かほさんインタビュー
KEISHI KONDO監督の長編デビュー作にして、世界中の映画祭を席巻した話題 ...
-
8 -
明日はもしかしたら自分かも?無実の罪で追われることになったら(映画『俺ではない炎上』)
SNSの匿名性と情報拡散の恐ろしさをテーマにしたノンストップ炎上エンターテイメン ...
-
9 -
映画『風のマジム』名古屋ミッドランドスクエアシネマ舞台挨拶レポート
映画『風のマジム』公開記念舞台挨拶が9月14日(日)名古屋ミッドランドスクエアシ ...
-
10 -
あなたはこの世界観をどう受け止める?新時代のJホラー『NEW RELIGION』ミッドランドスクエアシネマで公開決定!
世界20以上の国際映画祭に招待され、注目されている映画監督Keishi Kond ...
-
11 -
『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の呉美保監督が黄金タッグで描く今の子どもたち(映画『ふつうの子ども』)
昨年『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が国内外の映画祭で評価された呉美保監督の新作 ...
-
12 -
映画『僕の中に咲く花火』清水友翔監督、安部伊織さん、葵うたのさんインタビュー
Japan Film Festival Los Angeles2022にて20歳 ...
-
13 -
映画『僕の中に咲く花火』岐阜CINEX 舞台挨拶レポート
映画『僕の中に咲く花火』の公開記念舞台挨拶が8月23日岐阜市柳ケ瀬の映画館CIN ...
-
14 -
23歳の清水友翔監督の故郷で撮影したひと夏の静かに激しい青春物語(映画『僕の中に咲く花火』)
20歳で脚本・監督した映画『The Soloist』がロサンゼルスのJapan ...
-
15 -
岐阜出身髙橋監督の作品をシアターカフェで一挙上映!「髙橋栄一ノ世界 in シアターカフェ」開催
長編映画『ホゾを咬む』において自身の独自の視点で「愛すること」を描いた岐阜県出身 ...
-
16 -
観てくれたっていいじゃない! 第12回MKE映画祭レポート
第12回MKE映画祭が6月28日岐阜県図書館多目的ホールで開催された。 今回は1 ...