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中村雅俊さん、田中健さん登壇 映画『五十年目の俺たちの旅』名古屋公開記念舞台挨拶レポート
映画『五十年目の俺たちの旅』の公開記念舞台挨拶が1月11日(日)名古屋ミッドランドスクエアシネマで開催された。監督も務めたカースケ役の中村雅俊さん、オメダ役の田中健さんが登壇。その様子をお届けする。
映画『五十年目の俺たちの旅』とは
1975年10月にスタートした連続ドラマ「俺たちの旅」。カースケ、オメダ、グズ六が繰り広げる熱い青春群像劇は、当時の若者たちを熱狂させ、放送後も「十年目の再会」「二十年目の選択」「三十年目の運命」と彼らの人生の節目ごとにスペシャルドラマが作られてきた。そして、放送開始50周年を迎えた今、20年ぶりの続編『五十年目の俺たちの旅』が初の映画版として製作された。津村浩介“カースケ”(中村雅俊)と大学時代の同級生の神崎隆夫“オメダ”(田中健)、カースケの小学校の先輩である熊沢伸六“グズ六”(秋野太作)の3人は70代になった。カースケは小さな町工場を経営し、オメダは現在も鳥取県の米子市長を務め、グズ六は妻のおかげで介護施設の理事長の座に収まり平穏な日々を過ごしている。
舞台挨拶レポート
中村雅俊さん、田中健さんが客席から登場。
観客が大いに盛り上がり、舞台挨拶がスタートした。
中村雅俊さん
「カースケ役をやりました中村雅俊です。今日は本当にありがとうございました。正直言って、監督をやったものですから、初日にお客さんが来てくれるのか、映画を観た後にどういう感想を持ってくれるんだろうかとか、いろんな思いが交差して、ここのところあまり寝られませんでした。でも、こうやって皆さんを目の前にして、ほっとした気持ちと、少し報われたのかなという気持ちで今います。よろしくお願いします」

中村雅俊さん
田中健さん
「こんにちは。オメダ役の田中健でございます。本当に急に寒くなりましたね。天気は良かったんだけど。皆さんとこうやってお会いできて嬉しいです。50年経ちました。まさかまだオメダをやれると思っていませんでした。奇跡だよね。僕は今74歳です。秋野(太作)さんは82歳ですよ」

田中健さん
中村雅俊さん
「確かに健ちゃんの言う通りで。メインの3人がこの50年後にまだ健在でいるということは本当に奇跡で。やっぱり健ちゃんと秋野さんと俺と3人がいて、『俺たちの旅』という世界が出来上がったんだなと。他の役者だったらできなかったんじゃないかということを、監督をさせてもらって改めて実感しました」
田中健さん
「こんな幸せなことはなくて。最近は家族にも「オメダさん」と呼ばれますから。娘も今18歳ですが「オメダさん」と言いますからね(笑)」
中村雅俊さん
「大体トラブルを起こすのはオメダなんですよ(笑)。オメダがトラブルメーカーだから、カースケとグズ六がそれを助ける。そこに友情を確信し合ったりするという感じですね」
Q.20年ぶりにご一緒されたわけですね
中村雅俊さん
「30年後スペシャル(「三十年目の運命」)までは、メインの斎藤光正監督が撮ってくれたんですが、40年後は残念なことに(監督が亡くなり)一旦途切れました。もうできないだろうみたいな空気だったんですが、ここ4、5年くらいでもう1回やりたいなという話がありまして。脚本の鎌田敏夫さんは88歳ですが、どういう形でもいいからやりたいと手を挙げてくださって」
田中健さん
「鎌田さんに呼ばれて「やるぞ」と。じゃあ監督はどうしますかと鎌田さんに聞いたら「お前ら二人でやれ」と言われて(笑)」
中村雅俊さん
「2年くらい前に「監督をやれ」と言われまして。そう言われながら進んでいる気配がなかったんです。どうなっているのかなと思っていたら、また鎌田さんに呼ばれて、そこからこの1年はもう『俺たちの旅』一色でした。全体を10だとすると、役者としての芝居は2くらいで、8割以上は監督業。準備や、撮影後の編集などで4ヶ月くらいかかりました。大変だったけどすごく楽しかったです。健ちゃんも秋野さんも50年前から一緒にやっているので、役作りはいらないんです。ただ、あの頃やんちゃだった3人が、50年後はどういう老人になってるのかなというのは監督として結構考えました。オメダは市長をやっているのに、1番最初にクエスチョンを提示するわけですよ。老後になって、自分が本当にやり残したこと、やりたいことはないのかと。そこからの始まりですから」

田中健さん
「今回、カースケとオメダの最初の撮影が滝のシーンだった。隣に浩介がいるというのが、なんかすごかった。嬉しかったね。そのシーンから始まって」
中村雅俊さん
「久しぶりに会って「久しぶり」なんて言うシーンは、本当に実感を込めて言えました」
Q.岡田奈々さんの登場シーンは驚きますよね
中村雅俊さん
「作品冒頭はちょっとサスペンスっぽく見せようと。岡田奈々ちゃんの登場シーンは「これ『俺たちの旅』じゃないんじゃない?」と感じますよね。そう思わせておいて、軌道修正して戻すということを狙いました」
田中健さん
「その冒頭シーンは奈々ちゃんがテンパっていて、「私は意味がわかりません」って泣いてましたよ」
中村雅俊さん
「撮影前に話し合いをして、撮影の時は納得して、吹っ切れて演じていました。撮り方も普通は相手を見て芝居するんですが、手持ちカメラで撮影して、カメラ目線にしています。その方がインパクトがあるんですね。すごく頑張ってやってくれました」
Q.田中さんから見て、監督としての中村雅俊さんはどうでしたか?
田中健さん
「他の監督がやってもおかしくなかったんですよ。中村さんが監督することがやっぱりベストだったんじゃないかな。全部知っていますから。ただ1つ言わせてもらうと、やっぱり叩かれるとこ」
中村雅俊さん
「何を言いたいの?(笑)」
田中健さん
「娘役の前田亜季ちゃんと何かこそこそ話してるんですよ」
中村雅俊さん
「健ちゃんの叩かれた時のリアクションが大事でした。リアクションした健ちゃんの顔がいい顔をしていたので、すごくそれは良かったなと思って。役者の動き、カメラワークを何回か撮影の前に自分でつけたりしたんです。病院だとエキストラの人がいるじゃないですか。叩かれているところを見てリアクションする芝居はすごく難しいので、ここはエキストラは一切カットしたんです」
田中健さん
「だからあんな大きな声でね。病院なのに」
中村雅俊さん
「声を出さないとあそこは成立しないんですよ。だから「躊躇なく思いっきりいけ」と前田さんに指示しました」
田中健さん
「痛かったもん! 2回目、バチって来たんですよ」
中村雅俊さん
「だから、痛さじゃなくてリアクションだから、リアクション(笑)。当然痛いのはわかってた」

中村雅俊さん
「鎌田さんが書いた準備稿からは5回ぐらい書き直したのが今のストーリーです。脚本を決定するまで3、4ヶ月かかって。そこからカメラマンとロケハンで長野、静岡、千葉、三重といろんなところへ行きました。秋野さんに関しては、50年前のグズ六のはち切れた芝居が大好きだったので、今回も深刻なストーリーの中にグズ六らしさをポツンと入れたいなと思い、屋上のシーンに入れました。ただ、3人で一緒にいるシーンが少なかったのが少し残念で。もっと3人の「これだ、俺たちの旅は」という世界を見せたかったなというのはあります。ただ、井の頭公園の撮影の時は、あの3人の面白い世界がやれたかなと思います」
田中健さん
「役者と監督って全然違うでしょ?」

中村雅俊さん
「切り替えが大変だった! 自分の出ているシーンは、まず代役の役者さんに動いてもらって、それを見ながら動きを固めてから自分が本番をやって。終わったらモニターを見て、自分で「はいオッケー」と判断するんです。時々、もうちょっと頑張った方が……と思っても、つい「オッケー」と言ってしまう葛藤はありました。でも、「こうしたい、ああしたい」という思いに応えて「わかりました」といってやってくださったスタッフの皆さんに感謝しています」
Q.次は10年後、60周年ですか?
中村雅俊さん
「55年という方が現実味がある気がします。50年前、俺たちには撮影現場に行くのも、撮影所へ行くのも芝居するのも本当に楽しい番組で、それだけのドラマでもあったわけですが、多くの青春ドラマがあった中でこの作品が「青春ものの金字塔」と言われるまでになったのは、何よりも皆さんがこの番組を愛してくれた結果だと思っています。感謝の気持ちでいっぱいです。この映画は公開されたばかりなので、ぜひ可愛がって、愛してほしいと思っております。よろしくお願いします」

最後には観客向けのフォトセッションも行われ、観客との握手のファンサービスをしながら退場した。
映画『五十年目の俺たちの旅』https://oretabi50th-movie.jp/ は現在TOHOシネマズ日比谷ほかで全国公開中。
東海三県ではミッドランドスクエアシネマ、イオンシネマ(名古屋茶屋、ワンダー、大高、長久手、岡崎、豊田 KiTARA、常滑、豊川、各務原、土岐、桑名、東員、鈴鹿、津南)、TOHOシネマズ(赤池、木曽川、東浦、津島、岐阜、モレラ岐阜)、ユナイテッド・シネマ(豊橋18、稲沢、岡崎、阿久比)、コロナシネマワールド(安城、豊川、中川、大垣)、109シネマズ(四日市、明和)、ミッドランドシネマ名古屋空港、MOVIX三好、関CINEXマーゴで公開中。
あらすじ
ある日、カースケの工場にオメダがやってくる。カースケは市長を務めるオメダを誇らしい気持ちで従業員に紹介するが、オメダは思いつめた様子ですぐにその場を後にしてしまう。また別の日にはカースケの工場で製作中だったポットが大量に割られる事件が起きる。その中に懐かしい砂時計を発見したカースケ。その砂時計はかつて恋人・洋子と行った思い出の地、鳥取砂丘で買ったものだった。20年前に病死した洋子を懐かしむカースケだが、グズ六から「洋子が生きてる!」と驚
きの情報を耳にして……

©️「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
映画『五十年目の俺たちの旅』
出演:中村雅俊 秋野太作 田中健 / 前田亜季 水谷果穂 左時枝 福士誠治 / 岡田奈々
原作・脚本:鎌田敏夫
監督:中村雅俊
主題歌 「俺たちの旅」歌:中村雅俊
配給:NAKACHIKA PICTURES
©️「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
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