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予告編から本編製作決定した映画がついに公開!(映画『実りゆく』)

堤幸彦監督、大根仁監督が所属する、オフィスクレッシェンド主催の「MI-CAN 未完成映画予告編映画大賞」を皆さんはご存知だろうか。これは未だ存在しない映画の予告編だけを制作し、グランプリには映画化の権利が与えられるという面白い企画だ。

2018年第三回大会に出品された作品に『実りゆく長野』という作品があった。
監督は爆笑問題が所属する芸能事務所タイタンのマネージャー、主演は若手漫才師“まんじゅう大帝国”の竹内一希が務めるという異色作。結果は、惜しくもグランプリを逃したが、“堤幸彦賞” と“MI-CAN男優賞”を受賞。結果が発表されると本編を望む声が多数寄せられ、タイタンの代表太田光代の手により、ついに映画化が決定。主演は予告編に続き、まんじゅう大帝国が務め、監督もマネージャーの八木順一朗が続投した。

そして完成した作品が、10月2日から長野先行公開、10月9日から全国公開される映画『実りゆく』だ。

あらすじ

長野県下伊那郡松川町。代々続くりんご農家の後取りとして生まれた実(みのる)は母親の死後、父親と二人で農園を切り盛りしている。彼は週末になると、独り東京に出向きお笑いライブに出演していた。生まれつき吃音を持つ実だったが、芸人として舞台に立つ時だけは流暢に喋れた。彼は、りんご農家として生まれつつも、お笑い芸人になるという夢を抱いていた。
しかし、りんご農家を継ぐ者には25歳になる年にある大切な儀式を行わなければならなかった。奇しくも、実が受ける奉納祭の日はお笑い芸人なら誰もが目指すべき大会「WAGEIグランプリ」と同じ日。
笑いに進むのか?りんご農家を継ぐのか?実の人生のタイムリミットは、刻一刻と迫っていた。

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自分の夢を実らせる

幼い頃に母親を亡くし、父親のりんご農家を手伝って来た実。父親は母親が死んでから笑わない。父親への思いは実に大きな夢を抱かせた。お笑いのネタをやっている時は吃音にならずに話せる。父親に笑ってもらいたい。お笑いの道で自身の夢を実らせるか、りんご農家を継ぐか。実の心は揺れる。

実を演じるのは演技にも定評があり、出演作品が増えているまんじゅう大帝国の竹内一希。相方の田中永真がライバル役で登場し、コンビで好演する。

りんごへのまっすぐな思いを持ち、実にもりんご農家を継いでもらいたいと考えている父親役には長野県出身の田中要次。実の先輩でりんご農家の息子ヒデを三浦貴大が演じている。

芸能事務所マネージャー、映画監督になる。

「MI-CAN 未完成映画予告編映画大賞」の企画から監督を続投している八木順一朗監督はタイタンのマネージャーだ。だが実は彼は中学時代から家庭用ハンディカムで撮影を始め、日本大学藝術学部映画学科監督コースを卒業した筋金入りの映像制作者なのだ。タイタンの映像制作を積極的に行っている。マネージャーといってもタイタンに所属するタレント同様多才な才能の持ち主だ。

松川町のりんご農家で撮影

別の仕事で長野県松川町に行き、りんご農家の方のりんごへの深い愛情に感動した八木監督はりんご農家を舞台に映画を撮りたいと思った。それから4年、実際に松川町での撮影が実現し、地元に伝わる祭りも作品のエピソードに取り込まれた。

りんごの収穫時期に合わせての撮影への準備、クランクイン直前に長野県を襲った台風など監督の記録が公式ホームページに書かれているのでこちらも合わせて読むと面白い。

主題歌は下伊那郡の星GLIM SPANKY

主題歌をドラマ『警視庁捜査一課長』の主題歌でおなじみGLIM SPANKYが担当。GLIM SPANKYは下伊那郡出身で、まさに音楽の世界で夢を実らせている人達だ。その二人が新曲「By Myself Again」を書き下ろした。

実を結ぶという言葉がある。りんごの栽培は花が咲き、それが実になるまでは相当な世話がいる。試行錯誤を経て結果が出る。
人の人生もそうだ。夢に向かい、失敗し、悩んで道が開ける。
りんご農家として育った青年のお笑い芸人になるという夢。
お笑いで実を結ぼうとする人々を間近で見ている八木監督の視点が光る。

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映画『実りゆく』https://minoriyuku-movie.jp/は新宿武蔵野館他で10月9日より全国順次公開。東海3県ではTOHOシネマズ(名古屋ベイシティ、モレラ岐阜)、ユナイテッド・シネマ豊橋18、CINEXマーゴで公開。

10月11日には八木監督の故郷関市にあるCINEXマーゴ(http://www.cinex.jp/)で上映と監督のトークショーのイベントがある。

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