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映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』三重先行上映舞台挨拶レポート
映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』の三重先行上映、舞台挨拶が9月22日三重県・イオンシネマ津南にて開催され、舞台挨拶にはW主演の比嘉愛未さん、三浦翔平さんが登壇した。
本作は少子高齢化社会と言われる今だからこそ向き合うべき制度である「成年後見制度」(2000年に発足)の問題を描きつつ、《時価6億円》の値打ちがある伝説の真珠を巡る、ある家族の大騒動を軸に進む。硬派な法律映画かと思いきや、予想外の展開の連続に「学び、笑い、涙する」真珠を巡るある家族の大騒動を描いている。
ダブル主演を務めるのは、テレビドラマ・映画・舞台と幅広く活躍する比嘉愛未と三浦翔平。比嘉は三重県伊勢志摩で真珠の養殖業を営む両親をもつ三人姉妹の三女・大亀遥海を、三浦翔平は認知症の疑いがある遥海の父親の成年後見人として大亀家に関わる弁護士・城島龍之介を演じている。他キャストには三人姉妹の父親・大亀仙太郎を三浦友和、母親の満代を石野真子、大亀家の長女・珠子を松岡依都美、次女・浜子を山﨑静代、弁護士の井坂を小手伸也、遥海の幼なじみ・雄太を浅利陽介、ブローカーの金増を田中要次といった個性豊かな俳優陣が揃って脇を固め、物語に深みを与えている。

撮影のメイン舞台は伊勢志摩。コロナ前から伊勢志摩での映画制作の企画をスタートさせ、撮影し、満を持して公開となる。
メガホンを取るのは『利休にたずねよ』、『海難1890』『天外者』などで知られる田中光敏監督。『利休にたずねよ』『海難1890』『天外者』でタッグを組んだ脚本家の小松江里子と共にハートフル・エンターテインメント映画を完成させた。
イオンシネマ津南での先行上映舞台挨拶では登壇できなかった田中光敏監督のビデオメッセージが流れ、撮影裏話トークへ。
とっておきの印象的な裏話として比嘉は、父親役を演じた三浦友和との撮影秘話を紹介。親子の確執がある設定だったことから、撮影中に実はお互い距離を置いていたが、クライマックスのある重要なシーンの撮影で感極まり、涙とともに手が震えてしまったことを告白。カットがかかり撮影を終えた後、そんな比嘉を目の前にいた三浦友和が何も言わずその手をそっと握ってくれたという。「親子の絆がつながった感覚と、役者としても先輩としても「よく頑張った!」と言ってくださったような・・・、そういう心の会話ができた瞬間があって、なんて素晴らしい役者さんなんだろう」と本作に参加できたからこそ体験できた出来事とし、「私も今後役者人生を歩んでいく中で自分の後輩たちに向かって、心で向き合える人に、手を差し伸べられる人になりたい」と自身の目標とともに、「本当にかっこいい先輩です!」と大先輩を称えた。

比嘉愛未さん
三浦翔平は客席に向かって聞きたいシーンを投げかけたところ、地元に住む観客から病院での迫力あるシーンについて触れられ、演じた当時を振り返った。撮影時はいつもなら監督と世間話をするところを、このシーンではほとんど喋ることもなく集中して挑んだという。本番撮影前の段取りの際、感情が高ぶりすぎて、監督から「もう少し抑えて欲しい」というオーダーを受けたものの、いざ本番では抑えることができなかった三浦。「上がっちゃった、ごめんなさい!」と監督に伝えると、「いや、ちょっと待って。こっちの方が良いかもしれない。繋げて考えてみるね」と言われて実際繋がったあとに、「やっぱりファーストテイクが良かった」として採用されたというエピソードには大きな拍手が鳴り響いた。

「撮影地の景色で印象に残った場所の思い出は?」という質問には、三浦翔平は、真珠を探しに行くシーンで約3時間かけて英虞湾をクルーザーで1周したことを話し、「すごくゆったりとした空気が流れ、綺麗な英虞湾をクルージングで見た景色が忘れられなく、とても印象深い思い出」と語った。比嘉もそれには共感しながらも、自身がほぼ1ヶ月を過ごした伊勢志摩での生活では、ホテルから展望台まで走ってちょうど30分の距離を約3日に1回朝ランをしていたことを告白。「朝、誰もいない展望台から見る景色、穏やかな海、島々が連なる風景といったなんとも贅沢な時間が、癒しと同時に役づくりにもつながった」と答えた。

三浦翔平さん
そして嬉しいニュースが。全国公開となる10月6日(金)に、初日舞台挨拶の開催が決定したという報告があり、会場を沸かせた。
最後に、一足早く本作を鑑賞した観客に向けて、比嘉は「一人ひとりの今まで経験してきた価値観で良いです。あなたの心に何か刺さってくださっていれば、10月6日より全国に羽ばたいていくためにぜひとも応援をいただけたら本当に嬉しいです」と語り、続けて三浦翔平も「この映画で受け取っていただいたものを10月6日の公開に向けて三重県の素晴らしさを皆さんで伝えていただけたら嬉しいです。ご協力をお願いします!」と客席に呼びかけた。

映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』https://oyanookane-movie.com/ は10月6日(金)より全国ロードショー。東海3県ではイオンシネマ(名古屋茶屋、ワンダー、岡崎、豊川、豊田KiTARA、長久手、常滑、各務原、津、津南、桑名、鈴鹿、東員)、109シネマズ明和で公開。
あらすじ
財産管理の弁護士・成年後見人である龍之介が、母親・満代を亡くしたばかりの大亀家にやってくる。遺産相続や父親・仙太郎による時価6億円の伝説の真珠が娘たちの自由にならないことが発覚、巨額な財産を巡る大騒動に発展する。大亀家の三女・遥海は母を死に追いやった原因は真珠の養殖を無理して手伝わせた父にあると恨みを募らせるが、仙太郎に認知症の疑いが発覚する。伝説の真珠相続戦の中、相続という家族の問題に向き合った時、本当に大切なものが見えてくる。大亀家、仙太郎がたどり着いた真実とは?
『親のお金は誰のもの 法定相続人』初日舞台挨拶
10月6日(金)シネマート新宿、イオンシネマ板橋(上映、チケット販売スケジュールは公式HPをご覧ください)
登壇者:比嘉愛未、三浦翔平、三浦友和、石野真子、浅利陽介、小手伸也、田中光敏監督
※登壇者は予告なく変更になる場合あり
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