
映画『恋恋豆花(れんれんどうふぁ)』名古屋初日舞台挨拶レポート
映画『恋恋豆花(れんれんどうふぁ)』名古屋公開初日舞台挨拶が3月7日、名古屋・名演小劇場で行われた。
今関あきよし監督、挿入歌を歌う洸美-hiromi-さんが登壇。その様子をお届けする。
今関あきよし監督
「僕は名古屋は『アイコ十六歳』という映画でいろいろ回っていて詳しいんですが、洸美ちゃんは実は今回が初めてなんですよね?」
洸美-hiromi-さん(以下 洸美さん)
「初めてです。昨日初めて来ました」
今関あきよし監督
「昨日岐阜に行って、名古屋に。名古屋らしいところが劇場の近所でどこかないかということで探して」

今関あきよし監督
洸美さん
「さっき体験しました。コメダ珈琲店に行ってシロノワールを食べて来ました。コメダ自体は東京にもあるんですが、行ったことがなかったんです」
今関あきよし監督
「シロノワールが運ばれて来た時には「こんな大きいの食べられない」と言っていたのに、ペロッと食べちゃいましたね(笑)」
洸美さん
「おいしかったです」
今関あきよし監督
「洸美さんは生まれは台湾で、18才の時に日本に来て音楽活動を始めたんです。洸美ちゃんとの出会いがなければ『恋恋豆花(れんれんどうふぁ)』もなかったかなと思ったりもしています」
洸美さん
「ありがとうございます」
今関あきよし監督
「洸美ちゃんのライブシーンの後でモトーラさんが倒れて寝ていた場所、あれは洸美ちゃんの実家で、モトーラ世理奈さんが寝ていたベッドは、洸美ちゃんが台湾に帰ったら寝るベッドでございます」
洸美さん
「そうです。あのベッドはモトーラさんが寝たと言うことで我が家の家宝となりました」
今関あきよし監督
「台湾の家は特別で、床がタイルになっていて」
洸美さん
「うちはそうですね。タイルです」
今関あきよし監督
「リビングがタイルで。全部の家がそうではないですが、台湾は冬はあるけど日本よりずっと暑いからかタイルでちょっとひんやりする。日本だとじゅうたんか畳ですけど、タイルのままというのが特徴的で。ロケハンに行った時に心地よくて。「ぜひ使わせて欲しい」と」
洸美さん
「はい(笑)」
今関あきよし監督
「あと、そこで果物を運んで来てくれる女性は誰ですか?」
洸美さん
「実母です(笑)。(観客へ)あ、わかりました?どことなく似てました?」
今関あきよし監督
「お母さんが台湾の方で、お父さんが日本人なんです。お母さんに先に出演依頼をすると絶対に断られるので」
洸美さん
「照れ屋なんです」

劇中の衣装で登場した洸美-hiromi-さん
今関あきよし監督
「どうやって出演してもらうか考えて」
洸美さん
「父と弟と私の中で内緒にしておいて、撮影当日監督やスタッフさんやキャストが来た時に母に「フルーツ運んでよ」とみんなで言って断れなくして出てもらったという(笑)」
今関あきよし監督
「何度かやっているうちに慣れてきたようで楽しんで出演してくださって。フルーツも朝お母さんが市場で買ってきてくださったもので。ありがとうございます」
洸美さん
「まだ母は自分の出演シーンを見ていないんですけどね」
今関あきよし監督
「あ、そうか。台北で試写はしたけど、台中でやっていないから。洸美さんの家は台中という日本で言うと名古屋みたいに台湾の真ん中にあるんです。観光地としてはあまり知られていないんですが、落ち着いたいいところなんです。洸美さんは台湾と日本を行き来していますが、台湾のごはんで好きなものは何ですか?」
洸美さん
「スイーツだと映画でも出てきた仙草ゼリーミルクティー」
今関あきよし監督
「薬草みたいな匂いがするんだけど、ほろ苦くておいしいです」
洸美さん
「名古屋にもミルクティー屋さんありますよね?きっとそのうち仙草ゼリーも扱われるんじゃないかと思います。その時は是非。あ、でも豆花が先に来て欲しいですね」
今関あきよし監督
「日本にも豆花の店がいっぱい出てきています。いわゆる豆乳プリンみたいな感じに黒糖の薄味の甘いシロップがかかっていて、あとはトッピングで楽しむのが豆花ですね」
洸美さん
「皆さん台湾には行ったことはありますか?台中はありますか?あ、少ない(笑)。何にもないところに来ていただいてありがとうございます」
今関あきよし監督
「ラストシーンに出てくる彩虹眷村は台中ですよ」
洸美さん
「今日販売している映画のパンフレットは監督の力作で、ロケに使われたお店が全部書いてあるんです」
今関あきよし監督
「そうです。ロケ地を回ろうと思えば全部回れます。もう一度お店があるかパンフレットを作るときに確認しましたが、1軒だけ閉店していました。それ以外はあります。前半の方で大判焼みたいなものを食べている店が出ていますが、そこは閉店しています。あとは今日はサウンドトラックも持ってきています。音楽映画みたいなところもありまして。これだけボーカル入りの曲が映画に使われているのは最近では珍しいです。洸美さん、台湾のシンガーPiAさんと両方入ってます」
洸美さん
「はい。よろしくお願いします」
今関あきよし監督
「そろそろ歌わないといけない時間が来ましたね。昨日も岐阜でミニライブがあったんですが、洸美さんは歌っている時が一番かわいらしいと思っています」
洸美さん
「緊張します…。歌う前に監督に聞きたかったことがあるんですが、映画を観て台湾に行きたいと思う方がたくさんいると思います。監督が沢山映画を通して台湾を伝えてくださったことは現地の人としてはとても嬉しいんですが、監督が思う台湾の魅力とは何ですか?」
今関あきよし監督
「人が優しいとかごはんがおいしいとか物価が安いとか物理的なこともありますが、不思議なんですけど台湾に行くとほっとする。肩の荷が下りるというか。東京に来ると力が入るというか。台湾から日本に戻るとなるとすぐに台湾に帰りたくなりますね。安らぎます。台湾が好きな人にはわかっていただけると思います。治安も日本並み、日本以上にいいですし。そこが台湾の好きなところで、この映画を通して台湾の友達も増えました。では映画館では初になる洸美さんのライブをお楽しみください」
映画挿入歌の『恋恋豆花』、そしてオリジナルの『夜来香』が歌われた。
今関あきよし監督
「上映は名古屋の他に東京、横浜、大阪、新潟と回って行きます。いいニュースと言えば東京の上映が一週間延長になりました。そして台湾でも上映出来るように今動いております。応援よろしくお願いいたします」
映画『恋恋豆花(れんれんどうふぁ)』http://is-field.com/renren/index.htmlは現在愛知・名演小劇場の他、東京ケイズシネマ、横浜・シネマリンで上映中。3月27日から大阪シネ・リーブル梅田、4月11日より新潟シネ・ウインドで公開。
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