
東海3県で撮影された『チョコリエッタ』など風間志織監督特集上映再び
名古屋清水口のシアターカフェで1/22(土)~2/4(金)の10日間、風間志織監督特集が上映される。
2021年秋にリバイバル上映され好評だった風間志織監督特集を再びシアターカフェでも上映する企画。
『せかいのおわり』のエンディング等をうたうビトのMV『マカロニ』(4分)も風間志織監督が務めており、同時上映する。
高校2年の時に制作した8mm『0×0(ゼロカケルコトノゼロ)』が、ぴあフィルムフェスティバル(PFF)84に入選。第一回 PFF スカラシップを獲得し製作された『イみてーしょん、インテリあ』(85)は、トリノ国際映画祭に招待されるなど10代から脚光を浴び、「天才少女の出現!」と騒がれた、風間志織監督。
22才で撮った『メロデ』(88)は、8mm ながらユーロスペースでロングラン上映され、つづく『冬の河童』(95)では ロッテルダム国際映画祭タイガーアワード(グランプリ)を受賞。『火星のカノン』(01)では第14回東京国際映画祭にて日本人初のアジア映画賞を受賞。『せかいのおわり』(04)と共に、2作連続でベルリン国際映画祭フォーラム部門にノミネートされるなど、国内外でも高い評価を得てきた。
初の原作ものとなった『チョコリエッタ』(14)では、森川葵、菅田将暉を起用し、設定を原発事故から10年後の2021年に翻案し映画化。未来に希望が見えない21世紀を生きる少年少女たちを寄り添うように描いた設定の年である本年にリバイバル上映が決定。各地での上映が好調で、シアターカフェでの再上映が決定した。
撮影当時10代だった森川葵、菅田将暉をはじめ、岡山天音、三浦透子など、今の日本映画界を牽引する若手俳優たちが集結した本作。日本がより混迷を深める今、ふたたび上映される。しかも風間監督が21世紀に撮った2作『火星のカノン』『せかいのおわり』はデジタルリマスター上映で併映される。
2001年製作『火星のカノン』は、小日向文世、久野真紀子(現・クノ真季子)、中村麻美らが出演し、家族を持つ男との恋愛や LGBT も同じ地平で「愛する」とは何かを描く。つづく2003年製作『せかいのおわり』も、中村麻美、渋川清彦、長塚圭史、田辺誠一、つみきみほ、小林且弥、高木ブーなど多彩な出演者が揃い、幼なじみの男女を中心にすれ違う恋模様をコメディタッチで写し出す。
『チョコリエッタ』の原作者大島真寿美さんは名古屋出身の小説家であり、作品は東海3県で撮影されている。この点も注目したい。
上映スケジュール
『チョコリエッタ』 1/22(土)~28(金)
14:00~16:39 ※火水定休日のため上映なし
『せかいのおわり』 1/29(土)、1/31(月)、2/4(金)
14:00~15:52
+ビト MV「マカロニ」上映(2020年 /4分31秒)
『火星のカノン』 1/30(日)、2/3(木)
14:00~16:01
■料金:1200 円+1ドリンクオーダー(600 円~)
■定員:各回 13 名
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